冒頭の直接回答
Prism Launcherは、Minecraft Java Editionの複数バージョン・MOD・アカウントを一元管理できる無料のオープンソースランチャーです。公式ランチャーより軽量で、Forge・Fabric・Quiltに対応し、インスタンス機能で環境を分離できるため、MOD構成の異なるプレイ環境を簡単に切り替えられます。
要点
- 複数のMinecraftバージョンとMOD環境を個別管理できるインスタンス機能搭載
- Forge・Fabric・Quilt・Vanillaに対応し、MODローダーの自動インストールが可能
- 公式ランチャーより起動が速く、メモリ割り当てやJava設定を細かくカスタマイズ可能
- Windows・Mac・Linuxで動作し、複数のMicrosoftアカウントを登録して切り替え可能
- 完全無料でスパイウェアなし、MultiMCからのフォーク版として活発に開発中

Prism Launcherとは何か
Prism LauncherはMinecraft Java Edition専用のサードパーティ製ランチャーで、MultiMCの後継として2022年に誕生しました。公式ランチャーでは煩雑なMOD管理や複数バージョンの切り替えを、インスタンス単位で分離管理することで大幅に効率化します。
主な特徴
完全無料でオープンソース
Prism Launcherは完全無料で、GitHubでソースコードが公開されています。スパイウェアや広告は一切なく、コミュニティ主導で開発が進められているため、透明性と安全性が高いです。
公式サイト:https://prismlauncher.org/
インスタンス機能で環境を完全分離
インスタンスとは、Minecraftのバージョン・MOD・設定をひとまとめにした独立した環境です。例えば「バニラ1.20.4」「工業MOD環境」「魔術MOD環境」など、目的別にインスタンスを作成すれば、MODの競合やバージョン違いのトラブルを回避できます。
対応MODローダー
- Forge(最も普及している大規模MOD向け)
- Fabric(軽量で最新バージョン対応が早い)
- Quilt(Fabricフォーク版、互換性あり)
- Vanilla(MODなしの公式版)
各MODローダーは自動ダウンロード・インストールされ、手動でのファイル配置は不要です。
クロスプラットフォーム対応
Windows、macOS、Linuxのすべてで動作します。設定ファイルをエクスポートすれば、別のPCでも同じ環境を再現可能です。
Prism Launcherのダウンロードとインストール方法
ダウンロード手順
- 公式サイトにアクセス:https://prismlauncher.org/download/
- 使用OSを選択(Windows、macOS、Linux)
- インストーラー版またはポータブル版を選択
- インストーラー版:通常のアプリとしてインストール(推奨)
- ポータブル版:USBメモリなどで持ち運び可能
Windows版.exeインストーラーをダウンロードし、実行します。インストール先を指定して「Install」をクリック。
macOS版.dmgファイルをダウンロードし、開いてアプリケーションフォルダにドラッグ&ドロップ。初回起動時に「開発元を確認できません」と表示される場合は、右クリックから「開く」を選択してください。
Linux版
AppImage、Flatpak、またはパッケージマネージャー経由でインストール可能です。AppImageの場合は実行権限を付与してください。
chmod +x PrismLauncher.AppImage
./PrismLauncher.AppImage
初回起動時のセットアップウィザード
インストール後、初回起動時にセットアップウィザードが表示されます。
- 言語選択:日本語を選択可能(メニューが日本語化されます)
- Java選択:自動検出されたJavaが表示されます。Minecraft 1.17以降はJava 17以上が必要です
- メモリ割り当て:推奨は最小1024MB、最大4096〜8192MB(PCの搭載RAMの半分程度)
- アカウント追加:次のセクションで詳しく解説
初期設定とMicrosoftアカウントの追加
Minecraft Java Editionは2021年以降、Microsoftアカウントが必須です。Prism Launcherでは複数のMicrosoftアカウントを登録し、切り替えて使用できます。
Microsoftアカウントの追加手順
- 画面右上の「プロフィール」→「アカウント管理」をクリック
- 「アカウント追加」→「Microsoft」を選択
- ブラウザが開き、Microsoftログイン画面が表示されます
- Minecraftを購入したMicrosoftアカウントでログイン
- 認証完了後、Prism Launcherにアカウント名が表示されます
複数アカウントの切り替え
画面右上のプロフィールアイコンをクリックし、使用するアカウントを選択するだけで切り替え完了です。
オフラインアカウント(非推奨)
正規購入していないアカウントでは公式サーバーに接続できません。必ず正規版を購入してください。
インスタンスの作成と管理方法
インスタンスはPrism Launcherの中核機能です。ここでは基本的な作成方法と管理のコツを解説します。
インスタンスの新規作成
- 画面左上の「インスタンスを追加」をクリック
- Minecraftバージョンを選択(例:1.20.4、1.19.2など)
- MODローダーを選択(Forge、Fabric、Quilt、またはVanilla)
- インスタンス名を入力(例:「工業MOD環境」)
- 「OK」をクリックして作成完了
MODローダーのバージョン選択
ForgeやFabricは複数のバージョンが存在します。使用するMODが推奨するバージョンを選択してください。不明な場合は最新の「Recommended」または「Stable」を選びます。
インスタンスの管理機能
インスタンスフォルダを開く
インスタンスを右クリック→「インスタンスフォルダ」で、MODやリソースパックを直接配置するフォルダにアクセスできます。
設定の編集
インスタンスを右クリック→「設定を編集」で、メモリ割り当て、Javaバージョン、解像度などを個別にカスタマイズ可能です。
インスタンスのエクスポート・インポート
- エクスポート:右クリック→「エクスポート」で
.zipファイルに圧縮 - インポート:「インスタンスを追加」→「ZIPからインポート」で別PCや友人と環境を共有
CurseForge・Modrinthからの一括導入
配布されているMODパックを直接インポート可能です。「インスタンスを追加」→「CurseForge」または「Modrinth」を選択し、検索してダウンロードします。
MODの導入手順(Forge・Fabric対応)
Prism LauncherではMODの導入が非常に簡単です。手動導入と自動導入の両方に対応しています。
手動でMODを導入する方法
- 導入したいMODを配布サイトからダウンロード(
.jarファイル)- 主要配布先:CurseForge、Modrinth
- インスタンスを右クリック→「インスタンスフォルダ」を開く
modsフォルダに.jarファイルをドラッグ&ドロップ- ランチャーを再起動し、インスタンスを起動して動作確認
前提MODの確認
多くのMODは前提MODが必要です。Forgeなら「Minecraft Forge」、Fabricなら「Fabric API」が代表的です。MODの説明ページで必ず確認してください。
自動でMODをダウンロード(CurseForge・Modrinth連携)
- インスタンスを右クリック→「MODを編集」
- 画面右の「ダウンロード」タブをクリック
- CurseForgeまたはModrinthを選択
- 検索バーでMOD名を入力し、「ダウンロード」をクリック
- 自動的に
modsフォルダに配置され、即座に使用可能
バージョン互換性の自動チェック
Prism Launcherは、選択したMinecraftバージョンと互換性のあるMODのみを表示するため、誤ったバージョンをダウンロードする心配がありません。
MODの有効化・無効化
「MODを編集」画面で、各MODのチェックボックスをオン/オフするだけで有効化・無効化を切り替えられます。ファイルを削除せずにテスト可能です。
メモリ割り当てとJava設定の最適化
MinecraftのパフォーマンスはJava設定とメモリ割り当てで大きく変わります。
メモリ割り当ての目安
| プレイ環境 | 推奨メモリ割り当て |
|---|---|
| バニラ(MODなし) | 2GB〜4GB |
| 軽量MOD(5〜20個) | 4GB〜6GB |
| 大規模MODパック(50個以上) | 8GB〜12GB |
| 影MOD + 高解像度テクスチャ | 12GB以上 |
設定方法
- インスタンスを右クリック→「設定を編集」
- 「Java」タブを選択
- 「最小メモリ割り当て」と「最大メモリ割り当て」を調整
- 最小と最大を同じ値にすると、メモリ管理が安定します
Java 17/21の使い分け
- Minecraft 1.16.5以前:Java 8
- Minecraft 1.17〜1.20.4:Java 17
- Minecraft 1.20.5以降:Java 21
Prism Launcherは複数のJavaバージョンを検出し、インスタンスごとに設定できます。「設定を編集」→「Java」タブで変更可能です。
JVMパラメータの最適化(上級者向け)
「設定を編集」→「Java」タブ→「JVM引数」に以下を追加すると、パフォーマンスが向上する場合があります。
-XX:+UseG1GC -XX:+ParallelRefProcEnabled -XX:MaxGCPauseMillis=200 -XX:+UnlockExperimentalVMOptions -XX:+DisableExplicitGC -XX:G1HeapRegionSize=32M
公式ランチャーとの比較
| 項目 | Prism Launcher | 公式ランチャー |
|---|---|---|
| 複数バージョン管理 | インスタンスで完全分離 | プロファイル機能あり(分離不完全) |
| MOD導入 | 自動ダウンロード・管理機能あり | 手動でファイル配置が必要 |
| メモリ設定 | GUIで簡単に変更可能 | 引数を手動入力 |
| 起動速度 | 高速 | やや遅い |
| 複数アカウント切り替え | ワンクリック | 再ログイン必要 |
| オープンソース | はい | いいえ |
公式ランチャーが適している場合
- MODを一切使用しない完全バニラプレイ
- 公式の最新機能を即座に利用したい
Prism Launcherが適している場合
- MODを頻繁に導入・変更する
- 複数のバージョンやMOD構成を並行管理
- 細かいメモリ・Java設定をしたい
マイクラサーバーの選び方
Minecraftをマルチプレイで楽しむ場合、安定したサーバー環境が必要です。ここでは主要なレンタルサーバーサービスを比較し、用途別に最適なサービスを紹介します。Prism Launcherで構築したMOD環境をそのままサーバーで動かしたい方にも役立ちます。
複数のサーバーを詳しく比較したい方は、診断ツール「サーバー比較診断サイト」で、予算や用途に応じた最適なサービスを見つけられます。
マイクラサーバー選びのポイント
必要スペックの目安
- バニラサーバー(5人以下):2コア、4GBメモリ
- 軽量MODサーバー(10人程度):4コア、8GBメモリ
- 大規模MODパック(20人以上):6コア以上、16GB以上
重視すべき機能
- 自動バックアップ機能
- MOD対応(Forge/Fabric/Spigot)
- コントロールパネルの使いやすさ
- 初期費用の有無と最低契約期間
ConoHa for GAME
ConoHa for GAMEはゲームサーバー特化型VPSで、Minecraftに最適化されたテンプレートを標準搭載しています。初心者でも管理パネルから簡単にサーバー構築が可能です。
特徴
- Minecraftテンプレート標準搭載(Forge・Fabric・Spigot対応)
- 時間課金制で使わない時は停止すれば料金節約
- 自動バックアップ機能あり(有料オプション)
- 最低利用期間なし、即座に解約可能
料金プラン例
- 2GBプラン:月額1,065円(時間課金2.2円/時)
- 4GBプラン:月額2,033円(時間課金4.2円/時)
- 8GBプラン:月額3,969円(時間課金8.2円/時)
推奨用途
初めてマイクラサーバーを立てる方、友人と少人数でプレイする方、MODサーバーを手軽に試したい方
XServer VPS for Game
XServer VPS for Gameはエックスサーバー株式会社が提供するゲームサーバー専用VPSで、高速SSD環境と充実したサポートが魅力です。
特徴
- Minecraftマネージャー搭載で、Webブラウザからサーバー管理が可能
- 完全SSD環境で読み込み速度が高速
- 14日間の無料お試し期間あり
- 24時間365日メールサポート対応
料金プラン例
- 2GBプラン:月額1,150円
- 4GBプラン:月額2,200円
- 8GBプラン:月額4,400円
推奨用途
安定性重視の方、長期運用を考えている方、サポート体制を重視する方
LOLIPOP! for Gamers
LOLIPOP! for Gamersはロリポップが提供するゲーマー向けレンタルサーバーで、コストパフォーマンスに優れています。
特徴
- 月額料金が業界最安級
- マイクラテンプレートで初期構築が簡単
- 36ヶ月契約で大幅割引あり
- ストレージ容量が大きく、複数ワールド運用に便利
料金プラン例
- 2GBプラン:月額800円(36ヶ月契約時)
- 4GBプラン:月額1,500円(36ヶ月契約時)
推奨用途
低コストで長期運用したい方、複数ワールドを保存したい方
ConoHa VPS
ConoHa VPSは汎用VPSサービスで、Minecraft以外の用途にも柔軟に対応できます。上級者向けですが、自由度が高いです。
特徴
- OSを自由にカスタマイズ可能
- 複数サーバーを立てて用途別に管理可能
- API連携でサーバー自動管理が可能
- 初期費用無料
料金プラン例
- 1GBプラン:月額687円
- 2GBプラン:月額1,065円
- 4GBプラン:月額2,033円
推奨用途
サーバー構築経験がある方、複数のゲームサーバーを運用したい方
さくらのVPS
さくらのVPSは老舗のVPSサービスで、信頼性と実績が高いです。上級者向けですが、コミュニティが充実しています。
特徴
- 国内最大級の運用実績
- 石狩データセンター利用で電力効率が良い
- スタートアップスクリプトでMinecraft自動構築可能
- 2週間の無料お試し期間
料金プラン例
- 2GBプラン:月額1,738円
- 4GBプラン:月額3,520円
推奨用途
長期安定運用を重視する方、コミュニティ情報が豊富なサービスを使いたい方
XServer VPS
XServer VPSは汎用VPSサービスとして高いパフォーマンスを誇ります。
特徴
- 高速NVMe SSD採用
- 最新CPU「AMD EPYC」搭載
- 初回契約時に独自キャンペーンあり
- SSH接続で柔軟なカスタマイズ可能
料金プラン例
- 2GBプラン:月額1,150円
- 4GBプラン:月額2,200円
推奨用途
パフォーマンス重視の方、カスタマイズ性を求める方
シンVPS
シンVPSはエックスサーバーグループの新サービスで、最新技術を積極採用しています。
特徴
- 最新CPU・SSD環境
- コストパフォーマンスが非常に高い
- 初期費用無料
- 管理パネルが直感的
料金プラン例
- 2GBプラン:月額820円
- 4GBプラン:月額1,530円
推奨用途
新しいサービスを試したい方、コスパ重視の方
カラフルボックス
カラフルボックスは共用サーバーですが、LiteSpeedを採用した高速環境でWordPressなどと併用可能です。
特徴
- 地域別データセンター選択可能
- 30日間の返金保証
- 無料SSL・自動バックアップ標準装備
- Minecraft用プラグイン対応
料金プラン例
- BOX2プラン:月額968円
- BOX3プラン:月額1,628円
推奨用途
Webサイトとマイクラサーバーを同時運用したい方
よくある質問(FAQ)
Q1. Prism Launcherは安全ですか?ウイルスやスパイウェアは含まれていませんか?
Prism Launcherは完全にオープンソースで、GitHubでソースコードが公開されており、第三者による監査が可能です。スパイウェア、広告、マルウェアは一切含まれていません。VirusTotalなどのスキャンサービスでも安全性が確認されています。
公式GitHub:https://github.com/PrismLauncher/PrismLauncher
Q2. Prism Launcherを使うとMinecraft公式の規約違反になりますか?
いいえ、Prism Launcherの使用は規約違反ではありません。正規購入したMinecraft Java Editionのライセンスで認証する限り、サードパーティランチャーの使用は許可されています。ただし、クラックアカウント(不正コピー)の使用は違法です。必ず正規版を購入してください。
Minecraft公式ガイドライン:https://www.minecraft.net/ja-jp/usage-guidelines
Q3. MODを大量に入れるとクラッシュします。どうすればいいですか?
MODが多い場合は以下を確認してください。
- メモリ不足:8GB以上に割り当てを増やす
- MOD競合:「MODを編集」画面で半分ずつ無効化し、原因を特定
- 前提MODの欠落:Fabric APIやForgeの前提MODが入っているか確認
- バージョン不一致:すべてのMODがMinecraftバージョンに対応しているか確認
クラッシュログは「インスタンスフォルダ」→logs→latest.logで確認できます。
Q4. 公式ランチャーからPrism Launcherに移行する方法は?
既存のMinecraftデータを移行できます。
- 公式ランチャーの
.minecraftフォルダを開く(Windowsの場合:%APPDATA%\.minecraft) savesフォルダ(ワールドデータ)とresourcepacksフォルダをコピー- Prism Launcherで新しいインスタンスを作成
- インスタンスを右クリック→「インスタンスフォルダ」を開く
- コピーした
savesとresourcepacksを貼り付け
Q5. Prism LauncherでRealmsは使えますか?
はい、Minecraft RealmsはPrism Launcherからも接続可能です。通常のマルチプレイと同じように「マルチプレイ」メニューからRealmsサーバーにアクセスできます。
まとめ
Prism LauncherはMinecraft Java Editionのプレイ環境を劇的に改善する無料のオープンソースランチャーです。インスタンス機能により複数のMOD構成を簡単に管理でき、Forge・Fabric・Quilt対応でMOD導入も自動化されています。公式ランチャーより軽量で、メモリやJava設定を柔軟にカスタマイズできるため、MODプレイを快適に楽しみたい方には必須のツールです。
今すぐ公式サイトからダウンロードし、自分だけのMinecraft環境を構築しましょう。マルチプレイでサーバーを立てる場合は、ConoHa for GAMEやXServer VPS for Gameなどの専用サービスを検討してください。
出典
さくらのVPS公式(https://vps.sakura.ad.jp/)
Prism Launcher公式サイト(https://prismlauncher.org/)
Prism Launcher公式GitHub(https://github.com/PrismLauncher/PrismLauncher)
Minecraft公式利用ガイドライン(https://www.minecraft.net/ja-jp/usage-guidelines)
CurseForge(https://www.curseforge.com/minecraft/mc-mods)
Modrinth(https://modrinth.com/mods)
ConoHa for GAME公式(https://www.conoha.jp/game/)
XServer VPS公式(https://vps.xserver.ne.jp/)

