冒頭の直接回答
Discord Botのホスティングは、VPSサーバーやクラウドホスティング(PaaS)を使ってBotプログラムを常時起動し、24時間365日オンライン状態を維持する運用方法です。2026年1月現在、国内では月額数百円台〜のVPS(ConoHa VPS、さくらVPS、シンVPSなど)を使う構成が定番で、初心者でもテンプレートや手順どおりに進めればセットアップできます。
一方で、RenderやRailwayなどの「無料〜低コスト枠」もありますが、スリープ(停止)・リソース制限・無料枠条件の変更が起きやすく、Botの用途(監視、通知、常時応答)によっては有料VPSの方が結果的に安定します。
要点
- Discord Botの24時間稼働には「常時起動できる環境」が必要
- 無料枠はスリープや時間制限があり、安定運用には不向きになりやすい
- 国内VPSは月額数百円〜で、SSH接続→環境構築→自動起動まで実現できる
- Python(discord.py)/ Node.js(discord.js)など主要言語で運用可能
- systemd/pm2などで自動再起動とログ管理を行うのが基本


Discord Botホスティングとは?基本の仕組み
なぜホスティングが必要なのか
Discord Botは、DiscordのAPIへWebSocket接続してイベント(メッセージ、参加、リアクション等)を受け取り、処理結果を返す仕組みです。PCで起動している間だけ動くBotは、PCのスリープ・再起動・ネット断で簡単にオフラインになります。そこで、データセンター上のサーバー(VPS/クラウド)にBotを置き、常時稼働させるのがホスティングです。
必要なリソース
軽量な通知Bot(少人数サーバー、DBなし)なら、目安として512MB〜1GBで動作することが多いです。複数機能(画像処理、翻訳、AI連携)、DB常時接続、複数サーバー同時運用、音声機能(別途Lavalink等)を使う場合は、2GB以上を見込むと安定しやすくなります。ログや一時ファイルが増えるため、ストレージも余裕を見ておくと安心です。
ホスティング方法の種類と選び方
無料クラウドホスティング
メリット:初期費用ゼロで試せる、デプロイが簡単
デメリット:スリープ・稼働時間・リソース制限、仕様変更が起きやすい
RenderやRailwayなどは、GitHub連携で簡単に動かせます。ただし無料枠は「スリープ」「時間枠」「クレジット枠」などの制限があり、常時オンライン必須のBotだと使いづらい場合があります。
VPS(Virtual Private Server)
メリット:常時稼働、自由度が高い、コスパが良い
デメリット:サーバー管理知識が必要(ただし基本手順は定型化)
VPSは「自分専用の小さなLinuxサーバー」を借りるイメージで、Bot運用では最も一般的です。国内ならConoHa VPS、XServer VPS、さくらVPS、シンVPS、KAGOYA CLOUD VPSなどが候補になります。
専用ゲームサーバー
メリット:用途特化、管理が簡単、サポートが手厚いことが多い
デメリット:やや高額、自由度はVPSより低い場合がある
ConoHa for GAME、LOLIPOP! for Gamersなどが提供しています。
自宅サーバー
メリット:ランニングコストを抑えられる場合がある、自由度最大
デメリット:回線・停電・再起動・セキュリティがすべて自己責任
学習目的には良い一方、外部公開・常時稼働ではリスクと手間が増えます。まずはVPSが無難です。
無料ホスティングサービス比較
2026年1月現在、Discord Botを「まずは安く試したい」方向けに、主要なホスティング候補(無料枠・低コスト枠)を比較します。無料枠は仕様変更が起きやすいので、運用前に必ず公式の最新条件を確認してください。
| サービス名 | 月間稼働時間 | メモリ | ストレージ | 対応言語 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|---|
| Render.com | Free instance hours:750時間/月(ワークスペース単位) | Free(選択画面で確認) | 永続ディスクなし(Free Web Service) | Python / Node.js / Ruby ほか | Git連携の自動デプロイ。15分アイドルでスリープ(アクセスで復帰)。 |
| Railway | 無料:30日間の$5クレジット → 以降は$1/月+従量課金 | 最大0.5GB(Free) | Volume 0.5GB(Free) | 全言語(Docker/ビルド対応) | UIが分かりやすく、サービス追加も簡単。無料でも常時稼働は可能だが「無料=永続0円」ではない点に注意。 |
| Fly.io | 無料アカウント(無料枠)はなし。Free Trial(クレジット)あり | 最小256MBなど(課金) | ボリューム課金(停止しても課金される場合あり) | Docker | 地理分散と自動スケールが強い。費用が読みやすい反面、完全無料の常時稼働用途には不向き。 |
| Oracle Cloud | Always Free(条件内なら継続利用可) | Armで最大24GB相当など(枠内) | ブロックボリューム等(Always Free枠あり) | 全環境 | 無料枠のスペックが強い一方、初期設定はVPSより手間。枠・リージョン空き状況で作成可否が変わることがある。 |
有料VPS・クラウドサービス比較
本格運用に適した国内の有料VPSを中心に比較します。価格は契約期間やキャンペーンで変動するため、ここでは「最小構成での目安」と「更新料金が別表示になるケース」を明記して、判断しやすい形にしています。
| サービス名 | 最小プラン料金 | メモリ | CPU | ストレージ | 初期費用 | サポート |
|---|---|---|---|---|---|---|
| ConoHa VPS | 初回310~400円/月程度(キャンペーン・契約期間で変動、更新751円/月) | 512MB | 1コア | 30GB SSD | 無料 | 日本語・24時間365日 |
| XServer VPS | 1,170円/月~(2GBプランの目安) | 2GB | 3コア | 50GB NVMe | 無料 | 日本語・メール/サポート |
| さくらVPS | 643円/月~(512MB、地域で変動) | 512MB | 1コア | 25GB SSD | 無料 | 日本語・チケット |
| シンVPS | 620円/月~(長期換算、1ヶ月契約は900円) | 512MB | 1コア | 50GB NVMe | 無料 | 日本語・メール |
| KAGOYA CLOUD VPS | 550円/月~(1GBプランの目安) | 1GB | 1コア | 25GB SSD | 無料 | 日本語・電話/メール |
セットアップ手順(VPS編)
関連する日本のYouTube動画(手順の補助)
文章だけだと不安な方は、以下の日本語動画を見ながら進めると詰まりにくいです(内容は投稿時点のものなので、画面UIの差異は読み替えてください)。
Discord.pyでBotを作る基礎
Discord.pyを24時間稼働させる(常時起動の考え方)
Ubuntuサーバーの初期設定(ユーザー作成・セキュリティなど)
Node.js(discord.js)をRenderで常時稼働させる例
VPSの契約と初期設定
(1)VPSを契約し、OSは基本的にUbuntu(LTS推奨)を選びます。
(2)初回ログイン用のユーザー/パスワード、またはSSH鍵を用意します。
(3)管理画面で「rootログイン許可」「パスワード認証」などの初期項目を確認し、後からセキュリティ強化(鍵認証、root無効化)を行います。
SSHでサーバーに接続
WindowsならTeraTerm/PowerShell、Macならターミナルで接続できます。
ssh ユーザー名@サーバーIP
必要なソフトウェアのインストール
Python(discord.py)の例:
sudo apt update
sudo apt -y install python3 python3-venv python3-pip git
Node.js(discord.js)の例:Node.jsの導入方法はディストリやバージョン方針で変わるため、公式/信頼できる手順に従って導入してください。プロセスマネージャとしてpm2を使うと常駐が簡単です。
Botファイルのアップロード
GitHubから取得するのが最も簡単です(秘密情報は環境変数へ)。
git clone https://github.com/(あなたのリポジトリ).git
cd (プロジェクトフォルダ)
Botの起動と自動起動設定
Pythonの場合はsystemdでサービス化すると、再起動後も自動で立ち上がり、落ちた時の再起動も管理できます。
sudo nano /etc/systemd/system/discordbot.service
(例)discordbot.service(パスは環境に合わせて変更)
[Unit]
Description=Discord Bot
After=network.target
[Service]
Type=simple
User=ubuntu
WorkingDirectory=/home/ubuntu/bot
ExecStart=/home/ubuntu/bot/venv/bin/python /home/ubuntu/bot/main.py
Restart=always
RestartSec=5
[Install]
WantedBy=multi-user.target
反映と起動:
sudo systemctl daemon-reload
sudo systemctl enable discordbot
sudo systemctl start discordbot
sudo systemctl status discordbot
よくあるトラブルと解決法
トラブル1:Botが突然オフラインになる
原因:プロセスが落ちた、メモリ不足、例外で停止、サーバー再起動など
解決策:
- systemdで自動再起動を設定(上記参照)
- ログファイルでエラーを確認:
journalctl -u discordbot -n 50 - メモリ使用量を監視:
free -h
トラブル2:「Too Many Requests」エラー
原因:Discord APIのレート制限に抵触
解決策:
- コマンド実行頻度を制限する
- discord.py/discord.jsの推奨実装(キュー、待機、リトライ)に従う
トラブル3:無料ホスティングでスリープしてしまう
例えばRenderのFree Web Serviceは、受信トラフィックが15分ないとスリープし、次のアクセスで起動します(起動に最大1分程度かかる場合があります)。常時稼働が必要なら、(1) 有料プランへ移行する、(2) VPSへ移す、(3) スリープ前提で「反応の遅延」を許容する、のいずれかを選ぶのが現実的です。
原因:非アクティブ時間が長いとサービスがスリープモードに
解決策:
- 監視サービスで定期アクセス(ただし利用規約・負荷・効果を理解して実施)
- 本格運用には有料VPSへの移行を推奨
おすすめホスティングサービス詳細
Discord Botを安定して運用するために、2026年1月現在おすすめできる国内のホスティングサービスを詳しく紹介します。価格やキャンペーンは変動するため、最終的には公式ページの料金表で確認してください。
ConoHa VPS(コノハ VPS)
ConoHa VPSはGMOインターネットグループが提供する国内トップクラスのVPSサービスで、Discord Bot運用に特に適した特徴を持っています。
Discord Bot運用におすすめの理由
- 最短25秒でサーバー起動、すぐにBotホスティング開始可能
- 512MBプランが月額296円~と初心者でも始めやすい価格設定
- Ubuntu、CentOS、Debianなど豊富なOSテンプレート
- 管理画面が日本語で直感的、初心者でも操作しやすい
- 24時間365日の日本語サポート体制
料金プラン詳細
- 512MBプラン:月額296円~(36ヶ月契約時)
- 1GBプラン:月額468円~(36ヶ月契約時)
- 2GBプラン:月額575円~(36ヶ月契約時)
XServer VPS(エックスサーバー VPS)
XServer VPSはエックスサーバー株式会社が2022年から提供する新世代VPSで、国内レンタルサーバーシェアNo.1の実績を誇るエックスサーバーの技術力が活かされています。
Discord Bot運用に最適な特徴
- AMD EPYC™プロセッサー搭載で圧倒的な処理速度
- NVMe SSD採用で従来のSSDの約14倍の速度
- 初期費用無料、最短即日でサーバー利用開始
- コントロールパネルが使いやすく、初心者でも直感操作可能
- メール・電話サポート無料
料金プラン詳細
- 2GBプラン:月額830円~
- 4GBプラン:月額1,700円~
- 8GBプラン:月額3,201円~
さくらVPS(Sakura VPS)
さくらのVPSは2010年からサービスを開始した国内VPS業界の老舗で、14年以上の運用実績があります。
Discord Bot運用におすすめの理由
- 14年以上の運用実績で安定性が高い
- データセンターが石狩・東京・大阪の3拠点から選択可能
- パケットフィルター機能標準搭載
- スタートアップスクリプト機能で初期セットアップを自動化
- 2週間の無料お試し期間あり
料金プラン詳細
- 1GBプラン:月額880円~
- 2GBプラン:月額1,738円~
- 4GBプラン:月額3,520円~
シンVPS(Shin VPS)
シンVPSは2022年にエックスサーバー株式会社が立ち上げた新ブランドで、「メモリコスパ最強」をコンセプトにしたVPSサービスです。
Discord Bot運用におすすめの理由
- 国内最安値級の料金設定(512MBプランが月額620円~)
- NVMe SSD搭載で高速なディスク性能
- 50種類以上のアプリイメージで簡単セットアップ
- XServer VPSと同等の管理パネルで操作性良好
料金プラン詳細
- 512MBプラン:月額620円~
- 1GBプラン:月額820円~
- 2GBプラン:月額1,530円~
KAGOYA CLOUD VPS(カゴヤ CLOUD VPS)
KAGOYA CLOUD VPSはカゴヤ・ジャパン株式会社が提供する高品質VPSサービスで、法人利用にも対応した充実したサポート体制が特徴です。
Discord Bot運用におすすめの理由
- 1GBプランが月額550円から利用可能
- 電話サポート対応で初心者でも安心
- SLA(品質保証制度)あり、稼働率99.9%保証
- 自動バックアップオプションあり
料金プラン詳細
- 1GBプラン:月額550円~
- 2GBプラン:月額1,045円~
- 4GBプラン:月額2,200円~
サーバー比較診断サイトのご紹介
Discord Botホスティングに最適なサーバーを選ぶ際、「どのサービスが自分に合っているか分からない」という方も多いでしょう。そんな方におすすめなのが、サーバー比較診断サイトです。
このサイトでは、利用目的や予算、必要なスペックなどを入力するだけで、あなたに最適なレンタルサーバーやVPSサービスを診断・提案してくれます。Discord Bot運用に特化した条件で検索することも可能で、各サービスの料金比較や機能の違いを一目で確認できます。
初めてVPSを選ぶ方や、複数のサービスを比較検討したい方は、ぜひこの診断サイトを活用してみてください。
よくある質問(FAQ)
Q1. Discord Botホスティングで無料と有料どちらを選ぶべきですか?
結論:テスト用途なら無料、本格運用なら有料VPSが最適です。
無料ホスティング(Render.com、Railway.appなど)は月間稼働時間制限があり、スリープモードになるため24時間稼働が必要な本格運用には不向きです。一方、有料VPS(ConoHa VPS、XServer VPSなど)は月額500円台から24時間365日安定稼働でき、メモリやCPUも自由に選択可能です。
Q2. どのくらいのメモリ容量があればDiscord Botは動きますか?
結論:基本的なBotなら512MB~1GB、複数機能や音楽再生なら2GB以上が推奨です。
Discord.py、discord.jsなどの基本的なライブラリを使った軽量Botであれば512MB~1GBのメモリで十分稼働します。ただし、音楽再生機能(Lavalink使用)は最低2GB、データベース連携する場合は2GB以上、複数サーバー(100以上)で稼働する場合は4GB以上を推奨します。
Q3. VPSの契約後、どのくらいの時間でDiscord Botを稼働できますか?
結論:VPS契約から最短10分~30分程度でBot稼働可能です。
国内VPS(ConoHa VPS、XServer VPSなど)は申し込み後すぐにサーバーが起動し、SSHでログイン可能になります。その後、必要なソフトウェアのインストールとBotファイルのアップロード、環境変数の設定、systemdでの自動起動設定を行えば稼働開始できます。
Q4. Discord Botが突然オフラインになった場合、どう対処すればいいですか?
結論:ログファイルでエラーを確認し、systemdの自動再起動設定で対策します。
Botがオフラインになる主な原因は、メモリ不足によるクラッシュ、ネットワーク切断、コードのバグ、Discord APIのレート制限です。対処方法は、SSHでサーバーにログインしjournalctl -u discordbot -n 50でログを確認、systemdのRestart=always設定で自動再起動を有効化、メモリ使用量をfree -hで確認し不足していればプランアップグレードします。
Q5. Discord Botのセキュリティ対策で最低限やるべきことは?
結論:Bot Tokenの厳重管理、SSH鍵認証設定、ファイアウォール有効化が必須です。
Bot Tokenが漏洩すると第三者に乗っ取られる危険があるため、.envファイルに記載し絶対にGitHubなどに公開しないこと。VPSのセキュリティ対策として、SSHパスワード認証を無効化して鍵認証のみに設定、ufwやfirewalldでファイアウォールを有効化し不要なポートを閉じる、定期的にapt update && apt upgradeでシステム更新を実施することが重要です。
出典:Discord Developer Best Practices
まとめ
Discord Botのホスティングは、常時稼働できる環境を用意し、自動起動・再起動・ログ管理までセットで作るのが安定運用のコツです。無料枠は「試す」には便利ですが、スリープや条件変更で運用が不安定になりがちなので、継続運用するなら国内VPSの小さなプランから始めるのがおすすめです。

