冒頭の直接回答
Icarusの専用サーバーは、Windows環境(またはLinux+Docker)に「ICARUS Dedicated Server」を導入し、UDPポート17777/27015を開放して運用します。4~8人程度の身内マルチなら国内VPSやWindowsサーバーを使うのが現実的で、2~4コア/8~16GBメモリ程度のWindows VPSが運用しやすい構成です。
補足:ゲーム内のサーバー一覧では「Dedicated server (beta)」タブに表示されるため、見つからない場合はそのタブに切り替えて検索してください(Direct ConnectではIPにクエリポート:27015を付ける必要が出ることがあります)。
本記事では、自宅PC・VPS・国内レンタル(ゲーム特化)それぞれのメリット/デメリットを整理しつつ、2025年12月時点の最新情報で「迷わず立てられる」手順に落とし込みます。
- 結論:24時間安定稼働させたいなら「Windows VPS/Windowsサーバー」が本命
- お試しなら「自宅Windows PC」でも可(ただし回線と24時間稼働がネック)
- Linuxは上級者向け(Dockerで動かす方法はあるが、まずはWindowsでの稼働確認が無難)

Icarus専用サーバーの基礎知識
Icarus専用サーバーとは?最大人数とメリット
Icarusの専用サーバー(Dedicated Server)は、誰かのクライアントPCに紐づかずに常時稼働できるマルチ環境です。ホストプレイと違い、ホストが落ちてもセッションが維持されやすく、拠点づくりや長期運用が快適になります。
- ホスト依存が減り、参加者が好きなタイミングで遊びやすい
- セッション(Prospect)をサーバー側で保持でき、長期運用と相性が良い
- 設定ファイル(ServerSettings.ini)でサーバー名・PW・最大人数などを細かく調整できる
自宅PC/VPS/ゲーム専用サーバーの違い
Icarusのマルチ環境を作る方法は、大きく「自宅PC」「国内VPS/Windowsサーバー」「国内ゲーム特化レンタル(Webパネル型)」の3つに分かれます。目的(安さ/手軽さ/安定稼働)に応じて選びましょう。
- 自宅PC:コストは抑えやすいが、24時間稼働と回線(上り)の品質が課題
- 国内VPS/Windowsサーバー:24時間安定しやすい。本格運用の本命
- 国内ゲーム特化レンタル(Webパネル):専門知識が少なくても始めやすいが、対応ゲーム/カスタマイズ自由度はサービス依存
日本語の解説として、ConoHa VPSやWinXServer(XServerのWindows環境)でIcarusサーバーを構築した手順記事が複数公開されており、VPSでの運用実績も十分あります。(レンタルサーバーおすすめ)
Icarus専用サーバーに必要なスペックと回線要件
推奨スペック目安
サーバーの負荷は「人数」「建築量」「オープンワールド運用」「MODの有無」で大きく変わります。以下は“快適寄りの目安”です。迷ったらメモリを多めに確保すると安定しやすいです。
| 人数 | CPU目安 | メモリ目安 | ストレージ | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| 1~4人 | 2コア/実クロック3GHz級 | 8GB以上 | 50GB SSD以上 | ミッション中心なら軽め |
| 4~8人 | 4コア以上 | 16GB以上 | 80~100GB SSD以上 | 長期運用・建築多め向け |
| 8人以上(検証前提) | 6コア以上 | 32GB以上 | 100GB以上 | 負荷と安定性は要検証 |
回線・ポート・リージョン
- ポート:UDP 17777(ゲーム)/UDP 27015(クエリ)
- 自宅運用は上り帯域が重要(参加者が増えるほど影響が出やすい)
- 国内データセンターのVPSは低Ping・安定稼働で有利
3つの構築パターン別 Icarus専用サーバー構築手順
パターン1:自宅Windows PCに専用サーバーを建てる(お試し向け)
コストを抑えて試すなら自宅PCが最短です。ただし、回線(上り)と24時間稼働(スリープ無効・停電対策)がネックになります。
手順1:SteamCMDを用意する
SteamCMDをダウンロードして、例として C:\SteamCMD に展開します。
手順2:Icarus Dedicated Server(AppID: 2089300)をインストール
SteamCMDを起動し、以下のようにインストール先を指定して匿名ログインで導入します。
force_install_dir C:\icarus-dedicated-server\
login anonymous
app_update 2089300 validate
quit
手順3:ServerSettings.iniを編集する
初回起動後、以下のフォルダに設定ファイルが生成されます。
.\Icarus\Saved\Config\WindowsServer\ServerSettings.ini
主な設定項目例:
SessionName:サーバー名JoinPassword:接続パスワードAdminPassword:管理者パスワードMaxPlayers:最大人数
手順4:ポート開放(WindowsFW/ルーター)
- Windows Defenderファイアウォール:受信規則でUDP 17777/27015を許可
- ルーター:同じUDPポートを転送(NAT設定)
手順5:起動して接続確認
Icarus.Server.exe を起動し、ゲーム側で「Dedicated server (beta)」から検索、またはDirect Connectで接続します。
パターン2:VPS・Windowsサーバーで24時間稼働(本命構成)
身内マルチで最もおすすめなのが、国内VPS/Windowsサーバーでの24時間運用です。固定IPで管理しやすく、回線も安定しやすいのが強みです。
- Windows Server搭載のVPSを契約(例:Windows Server 2022/2025)
- リモートデスクトップでログイン
- SteamCMDを導入 → AppID 2089300をインストール
- VPS側FW/Windows FWでUDP 17777/27015を許可
- ServerSettings.iniを設定 → 起動 → ゲーム内で接続確認
パターン3:Linux+Dockerで運用する(上級者向け)
Linux単体での運用は難易度が上がりますが、DockerでIcarusサーバーを動かす方法があります。まずはWindowsで動作確認し、慣れてから移行するのが安全です。
- 例:GitHub(Docker実装)https://github.com/mornedhels/icarus-server
比較表・料金表(自宅PC・VPS・ゲームサーバーの違い)
料金は契約期間やキャンペーンで変動するため目安です。最終的には公式の料金表で確認してください。
| 方式 | 初期費用 | 月額目安 | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|---|
| 自宅PC(Windows) | 0円 | 0円 | 費用がかからない/すぐ試せる | 回線・停電・24時間稼働が課題 |
| 国内VPS/Windowsサーバー | 0円~ | 2,000~4,000円前後 | 24時間安定・国内DCで低Ping | 月額費用がかかる |
| 国内ゲーム特化レンタル(Webパネル) | 0円~ | 1,000~3,500円前後(4~8スロット) | Webパネルで簡単操作・DDoS対策など | 対応ゲーム・自由度がサービス依存 |
Icarusにおすすめの国内レンタルサーバー・VPS紹介(ランキングではなく特徴比較)
ここでは「Icarusの専用サーバー用途で使いやすい」国内サービスを、ランキングではなく特徴で比較します。Windows Server搭載のVPSが基本線ですが、ゲーム特化型(Webパネル型)も“簡単に始めたい人”には有力です。
- 選び方のコツ
- 4~8人運用なら:4コア/16GB以上を目安に
- 安定重視なら:国内DC+固定IP+24時間稼働(VPS/Windowsサーバー)
- 手軽さ重視なら:ゲーム特化レンタル(Webパネル)

1. XServer VPS(エックスサーバー VPS)
- 公式申込ページ:
- 特徴
- NVMeストレージ採用の高速VPS。Windows Server搭載プランも用意されており、Icarus専用サーバー用途でも構築しやすい
- ゲーム用だけでなく、Wikiやクランサイトなど用途をまとめたい人にも向く
2. XServer VPS for Game(エックスサーバー VPS for Game)
- 公式申込ページ:
- 特徴
- ゲーム用途向けに最適化されたVPS。対応ゲームのテンプレや管理のしやすさが強み
- 「とにかく早くマルチサーバーを立てたい」人向け
3. ConoHa for Windows Server(コノハ for Windows Server)
- 公式申込ページ:
- 特徴
- Windows Serverテンプレートが用意されており、RDPで構築しやすい
- Windows環境を手早く用意したい人向け
4. さくらのVPS for Windows Server
- 公式申込ページ:
- 特徴
- 国内老舗の安定運用。Windows Server搭載プランがあり、構築手順も比較的わかりやすい
- 長期運用や法人利用の実績も多い
5. KAGOYA CLOUD VPS Windows Server(カゴヤ CLOUD VPS)
- 公式申込ページ:
- 特徴
- NVMe基盤のWindows Server環境を提供。性能重視の人向け
- プラン選定時はメモリ(16GB以上)を優先すると安定しやすい
6. ConoHa VPS & ConoHa for GAME(Linux/ゲーム特化)
- 公式申込ページ:
- 特徴
- Linuxで運用したい人向け。root権限で自由度が高い
- ゲーム特化の管理ツールやテンプレがある場合は導入が楽になる
7. LOLIPOP! for Gamers(ロリポップ! for Gamers)
- 公式申込ページ:
- 特徴
- Webパネルでゲームサーバーを作るタイプ。専門知識が少なくても始めやすい
- 対応ゲーム・テンプレの有無を事前に確認して選ぶ
Webサイト用レンタルサーバーも欲しい場合
Icarus用サーバーとは別に、ブログや攻略サイト(WordPress)も運用したい場合は、Web専用のレンタルサーバーを別途用意するのが管理しやすいです。ゲームサーバーと同居させると、負荷やセキュリティの観点で運用難易度が上がります。
どのサーバーが自分に合うか迷ったら:サーバー診断サイトの活用
「結局どれが良いかわからない…」という場合は、用途(人数・予算・Windows/Linux)を入力して候補を絞れる診断サイトを使うと早いです。
- サーバー診断サイト:https://comparison.quicca-plus.com/
よくある質問(FAQ)
Q1. Icarus専用サーバーは無料で立てられますか?
自宅PCで立てるなら追加費用はかかりません(電気代・回線は除く)。ただし24時間安定稼働させるにはVPS/Windowsサーバーの方が現実的です。
Q2. 何GBのメモリプランを選べば良いですか?
身内マルチ(4~8人)なら16GB以上が安心です。負荷が上がったときに“メモリ不足”がボトルネックになりやすいので、迷ったらメモリ優先で選ぶのが無難です。
Q3. LinuxだけでIcarus専用サーバーを動かせますか?
上級者向けですが、Dockerで動かす例があります。ただし環境差が出やすいので、まずはWindowsで稼働確認するのがおすすめです。
Q4. サーバーリストに自分のサーバーが表示されません
まずUDP 17777/27015の開放(WindowsFW/VPS側FW/ルーターNAT)を確認し、次にサーバーとクライアントのバージョン一致(SteamCMDでapp_update 2089300)を確認してください。Direct Connect時はIPに:27015を付けて試すと解決することがあります。
Q5. MODは導入できますか?
可能ですが、配布元や導入手順はMODごとに異なります。クライアントとサーバーで構成を揃える必要があるため、導入前に必ずバックアップを取り、少しずつ適用してください。
まとめ
Icarusの専用サーバーは、Windows環境(自宅PC/Windows VPS)でSteamCMDからAppID 2089300を導入し、UDP 17777/27015を開放するのが基本です。4~8人の身内マルチを安定稼働させたいなら、国内VPS/Windowsサーバーが本命。手軽さ重視なら国内のゲーム特化レンタル(Webパネル型)も選択肢になります。
出典
- Steamストア(ICARUS):https://store.steampowered.com/app/1149460/ICARUS/
- RocketWerkz公式GitHub(Dedicated Server):https://github.com/RocketWerkz/IcarusDedicatedServer/wiki
- IONOS(Icarus Dedicated Server解説):https://www.ionos.com/digitalguide/server/know-how/icarus-dedicated-server/

