Unturned RocketMod サーバー設定完全ガイド
Workshop導入から自動再起動まで
OpenMod併用対応・最新システム要件掲載
はじめに
Unturnedでマルチプレイサーバーを運営するなら、RocketModは必須のフレームワークです。プラグインの導入、権限管理、そしてSteam Workshopからの自動MODダウンロードまで、サーバー管理を格段に楽にしてくれます。
2025年現在、RocketModに加えてOpenModという新しい選択肢も登場し、両者を併用することで更に強力なサーバー環境を構築できます。
この記事では、RocketModの基本設定から高度なカスタマイズ、OpenModとの使い分けまで、ゲーマーの視点で分かりやすく解説します。
RocketMod vs OpenMod:どちらを選ぶべき?
OpenModとRocketModは併用可能です。OpenModは「RocketModの代替」ではなく「RocketModと協調して動作する」設計となっています。
RocketMod
実績のあるプラグインフレームワーク
豊富なプラグインエコシステム
長期間の運用実績
大規模なコミュニティ
RocketModFix版で継続メンテナンス
推奨用途
既存のプラグインを多用する場合、安定性を重視する場合
OpenMod
次世代プラグインフレームワーク
RocketModプラグインと互換性
モダンな.NETアーキテクチャ
より柔軟なプラグイン開発
アクティブな開発とアップデート
推奨用途
新規サーバー、カスタム開発、最新機能の活用
詳細比較表
項目 | RocketMod | OpenMod |
---|---|---|
プラグイン互換性 | RocketModプラグインのみ | RocketMod + OpenMod両対応 |
インストール難易度 | 簡単 | やや複雑 |
開発の活発度 | RocketModFixで継続 | 非常に活発 |
パフォーマンス | 安定 | 最適化済み |
併用可能性 | OpenModと併用可能 | RocketModと併用可能 |
RocketModのインストール方法
2025年現在、オリジナルのRocketModは開発終了しています。RocketModFixを使用することを強く推奨します。
RocketModFix インストール手順
RocketModFixのダウンロード
GitHubから最新版をダウンロードします。
サーバーディレクトリへの配置
Modulesフォルダにアップロードします。
Unturned/Modules/Rocket.Unturned/
起動パラメータの設定
サーバー起動時にRocketModを読み込むよう設定します。
-Module=Rocket.Unturned
初回起動と確認
サーバーを起動してRocketModが正常に動作することを確認します。
コンソールに「RocketMod for Unturned」と表示されれば成功です。
OpenModのインストール方法
方法1:RocketModインストーラープラグインを使用(推奨)
インストーラープラグインのダウンロード
プラグインの配置
ダウンロードしたファイルを配置し、サーバーを再起動します。
/Rocket/Plugins/フォルダに配置
インストールコマンドの実行
/openmod install
方法2:手動インストール
OpenModモジュールのダウンロード
OpenMod.Unturned.Module-vX.X.X.zip をダウンロード
Modulesフォルダへの配置
Unturned/Modules/OpenMod.Unturned/
サーバー起動
初回起動時は、OpenModがコアコンポーネントをダウンロードするため時間がかかります。
2025年推奨システム要件
最小構成
2コア 2.4GHz以上
4GB(2-4人用)
10GB以上
1Mbps以上
推奨構成
4コア 3.0GHz以上
8GB以上(24人用)
SSD 50GB以上
10Mbps以上
プレイヤー数別メモリ要件
Steam Workshop設定
Workshop設定を間違えると、サーバーが起動しない場合があります。設定前に必ずバックアップを取ってください。
WorkshopDownloadConfig.jsonの設定
基本設定例
{ "File_IDs": [ "2304730804", "2306264307", "2306408806" ], "Ignore_Children_File_IDs": [], "Query_Cache_Max_Age_Seconds": 600, "Max_Query_Retries": 3, "Use_Cached_Downloads": true, "Should_Monitor_Updates": true, "Shutdown_Update_Detected_Timer": 300, "Shutdown_Update_Detected_Message": "Workshop update detected, server will restart in 5 minutes..." }
主要設定項目
更新監視設定
Workshop MOD追加手順
Workshop IDの取得
Steam WorkshopページのURLから数字のIDを取得します。
例: https://steamcommunity.com/sharedfiles/filedetails/?id=2304730804
→ ID: 2304730804
設定ファイルの編集
File_IDs配列にIDを追加します。
"File_IDs": [ "2304730804", "2306264307", "新しいMOD ID" ]
サーバー再起動
設定変更後は必ずサーバーを再起動してください。
権限システム設定
権限階層の理解
Owner
最高権限。全ての機能にアクセス可能。サーバー所有者用。
Admin
管理者権限。ほぼ全ての管理機能が使用可能。
Moderator
限定的な管理権限。基本的な秩序維持機能のみ。
Permissions.config設定例
<?xml version="1.0" encoding="utf-8"?> <RocketPermissions xmlns:xsd="http://www.w3.org/2001/XMLSchema" xmlns:xsi="http://www.w3.org/2001/XMLSchema-instance"> <DefaultGroup>default</DefaultGroup> <Groups> <Group> <Id>admin</Id> <DisplayName>Admin</DisplayName> <Prefix>[Admin]</Prefix> <Suffix></Suffix> <Color>red</Color> <Members> <Member>76561198012345678</Member> </Members> <Permissions> <Permission>*</Permission> </Permissions> </Group> <Group> <Id>moderator</Id> <DisplayName>Moderator</DisplayName> <Prefix>[Mod]</Prefix> <Color>blue</Color> <Members> <Member>76561198987654321</Member> </Members> <Permissions> <Permission>rocket.ban</Permission> <Permission>rocket.kick</Permission> <Permission>rocket.teleport</Permission> </Permissions> </Group> </Groups> </RocketPermissions>
よく使用される権限コマンド
基本管理コマンド
サーバー管理コマンド
自動再起動設定
定期的な自動再起動は、メモリリークの防止、MODの更新適用、サーバーの安定性向上に不可欠です。
Windows環境
タスクスケジューラーを使用した自動再起動スクリプト
@echo off echo サーバーを停止しています... taskkill /f /im "Unturned.exe" timeout /t 10 echo サーバーを起動しています... cd /d "C:\UnturnedServer" start "" "Unturned.exe" -batchmode -nographics -Module=Rocket.Unturned echo 自動再起動完了
タスクスケジューラー設定
- コントロールパネル → タスクスケジューラー
- 「基本タスクの作成」を選択
- 上記スクリプトを指定
- 実行間隔を設定(推奨:6時間毎)
Linux環境
cronを使用した自動再起動スクリプト
#!/bin/bash echo "サーバーを停止しています..." pkill -f "Unturned" sleep 10 echo "サーバーを起動しています..." cd /home/unturned/server nohup ./Unturned.x86_64 -batchmode -nographics -Module=Rocket.Unturned > server.log 2>&1 & echo "自動再起動完了"
cron設定例
# 毎日午前4時に自動再起動 0 4 * * * /home/unturned/restart.sh # 6時間毎に自動再起動 0 */6 * * * /home/unturned/restart.sh
推奨再起動間隔
軽量サーバー
プレイヤー数: 1-8人
推奨間隔: 12時間毎
中規模サーバー
プレイヤー数: 9-24人
推奨間隔: 6時間毎
大規模サーバー
プレイヤー数: 25人以上
推奨間隔: 4時間毎
トラブルシューティング
問題: サーバーが起動しない
主な原因
- RocketMod/OpenModの設定ミス
- 権限設定XMLの構文エラー
- 競合するMODの存在
- 起動パラメータの間違い
- ポート競合
解決手順
- ログファイルの確認
- XML設定の構文チェック
- MODを一つずつ無効化
- 起動パラメータの見直し
- ポートの確認
問題: Workshop MODがダウンロードされない
チェックポイント
- Workshop IDの間違い
- JSON形式の構文エラー
- Steam認証の問題
- ネットワーク接続の問題
- MODの公開状態
解決手順
- Workshop IDを再確認
- JSONの構文を検証
- Steam認証を再設定
- ネットワーク接続を確認
- MODの公開状態を確認
問題: プレイヤーが接続できない
主な原因
- ポート開放の問題
- ファイアウォールの設定
- MODの不整合
- サーバーの満員状態
- Steamアカウントの問題
解決手順
- ポート開放の確認
- ファイアウォール設定の確認
- MODリストの同期確認
- サーバー容量の確認
- Steam認証の確認
よくある質問(FAQ)
Q: RocketModとOpenModは有料ですか?
A: どちらも完全無料で使用できます。オープンソースプロジェクトとして開発されており、商用利用も可能です。
Q: OpenModとRocketModは同時に使用できますか?
A: はい、可能です。OpenModはRocketModと併用するように設計されており、RocketModプラグインも使用できます。
Q: 何人まで同時接続できますか?
A: サーバースペックにより異なりますが、一般的には8GB RAMで24人、16GB RAMで48人程度が推奨されます。
Q: プラグインはどこで入手できますか?
A: RocketModプラグインはImperialPlugins、OpenModプラグインはGitHubで入手可能です。信頼できるソースからのみダウンロードしてください。
Q: サーバーのバックアップ方法は?
A: Savesフォルダ、Servers設定、RocketMod/OpenMod設定ファイルを定期的にバックアップすることを推奨します。
Q: アップデート後にサーバーが起動しません
A: Unturnedアップデート後は、RocketModFixとOpenModも更新が必要な場合があります。ログを確認して対応してください。
おすすめVPSサービス比較
UnturnedのRocketModサーバーを安定して運用するためには、適切なVPSサービスの選択が重要です。以下に、2025年におすすめのサーバーサービスをご紹介します。
XServer VPS for Game
ゲーム特化型高性能VPS
Unturned最適化済み
高性能SSD + 高速CPU
24時間日本語サポート
月額1,150円〜(2GB RAM)
ConoHa for GAME
ゲーマー向けクラウドVPS
時間課金・月額課金選択可能
簡単セットアップ
自動バックアップ機能
月額1,065円〜(2GB RAM)
KAGOYA CLOUD VPS
高い安定性とセキュリティ
99.95%の高い稼働率
柔軟なスケーリング
充実したセキュリティ
月額979円〜(2GB RAM)
さくらのVPS
老舗の信頼できるVPS
コストパフォーマンス良好
豊富な運用実績
日本語サポート
月額1,738円〜(2GB RAM)
VPS選びのポイント
性能面での考慮点
- CPU性能(最低4コア推奨)
- メモリ容量(8GB以上推奨)
- SSD搭載(読み込み速度重要)
- ネットワーク帯域(10Mbps以上)
サポート面での考慮点
- 24時間サポート体制
- 日本語対応
- 自動バックアップ機能
- 99.9%以上の稼働率保証
まとめ
2025年のUnturnedサーバー運営において、RocketModとOpenModの組み合わせは最も強力な選択肢の一つです。RocketModの豊富なプラグインエコシステムと、OpenModの最新技術を併用することで、従来以上に安定したサーバー環境を構築できます。
特に重要なのは、定期的なメンテナンスとアップデートです。RocketModFixを使用し、Workshop MODの自動更新を有効にし、適切な間隔での自動再起動を設定することで、プレイヤーに快適なゲーム環境を提供できます。
サーバー選びも成功の鍵となります。プレイヤー数とMOD数に応じて適切なスペックのVPSを選択し、信頼できるサービスプロバイダーを選ぶことで、長期的に安定したサーバー運営が可能になります。
最後に、コミュニティとの関わりも重要です。プラグイン開発者や他のサーバー管理者との情報共有を通じて、より良いサーバー環境を構築していきましょう。
免責事項: 本記事は2025年7月時点の情報に基づいて執筆されています。RocketMod、OpenMod、Unturnedの仕様変更により、設定方法が変わる可能性があります。最新情報は各公式サイトをご確認ください。サーバー設定の変更による問題については、自己責任でお願いいたします。