冒頭の直接回答
マインクラフトサーバーのセキュリティ対策は、ホワイトリスト設定・ポート変更・定期的なバックアップ・権限管理の4つが基本です。特にマルチプレイサーバーでは、攻撃者による不正アクセスやグリーフィング(荒らし行為)のリスクが高まるため、ファイアウォール設定やMODによる保護も併用することで、安全なプレイ環境を維持できます。
要点
- ホワイトリスト機能で承認済みプレイヤーのみ入室可能にする
- デフォルトポート25565番を変更して攻撃リスクを低減する
- 毎日自動バックアップを設定してワールドデータを保護する
- 権限管理プラグイン(LuckPermsなど)で管理者・一般ユーザーを区別する
- DDoS攻撃対策機能を備えたVPSサーバーを選ぶ

マインクラフトサーバーセキュリティの重要性
マインクラフトサーバーは24時間365日インターネットに接続されているため、常に攻撃の標的となる可能性があります。2025年11月現在、以下のようなセキュリティ脅威が報告されています。
主な脅威の種類
DDoS攻撃
大量のトラフィックを送信してサーバーをダウンさせる攻撃。ConoHa VPSやXServer VPSなど、DDoS対策機能を標準搭載したサービスの利用が推奨されます。
不正アクセス
ホワイトリストを設定していない公開サーバーでは、悪意のあるユーザーが侵入し、ワールドを破壊するリスクがあります。
プラグインの脆弱性
信頼できないソースからダウンロードしたプラグインには、マルウェアが含まれている可能性があります。必ずSpigotMC、Modrinth、CurseForgeなどの公式リポジトリから入手しましょう。
オペレーター権限の悪用
管理者権限を持つユーザーが不正にサーバーを操作するケースがあります。権限の付与は最小限に留めることが重要です。
基本的なセキュリティ対策4選
1. ホワイトリスト機能の設定
ホワイトリストは、承認したプレイヤーのみがサーバーに接続できる最も基本的かつ効果的なセキュリティ機能です。
Java版の設定方法
# server.propertiesファイルを編集
white-list=true
enforce-whitelist=true
# サーバーコンソールでユーザー追加
whitelist add PlayerName
whitelist list
whitelist reload
統合版の設定方法
統合版では「allowlist」コマンドを使用します。
allowlist add PlayerName
allowlist list
allowlist on
設定後は、ホワイトリストに登録されていないユーザーは「サーバーにアクセスできません」というメッセージが表示され、接続が拒否されます。
2. デフォルトポート番号の変更
マインクラフトサーバーはデフォルトでポート25565番(Java版)または19132番(統合版)を使用しますが、これは攻撃者に広く知られています。ポート番号を変更することで、自動化されたポートスキャン攻撃からの防御効果が高まります。
設定手順
# server.propertiesファイルを編集
server-port=50000 # 49152~65535の範囲で任意のポート番号を設定
# ファイアウォールで新しいポートを開放
sudo ufw allow 50000/tcp
変更後は、接続時に「サーバーアドレス:ポート番号」の形式で指定する必要があります(例:example.com:50000)。
出典:【超簡単】マイクラサーバーのポート番号を変更する4ステップを解説
3. 定期的な自動バックアップ
万が一の荒らし被害やデータ破損に備えて、定期的なバックアップは必須です。
バックアップスクリプト例(Linux)
#!/bin/bash
# 毎日午前3時に実行するcronジョブとして設定
DATE=$(date +%Y%m%d_%H%M%S)
BACKUP_DIR="/backup/minecraft"
SERVER_DIR="/opt/minecraft"
tar -czf $BACKUP_DIR/backup_$DATE.tar.gz $SERVER_DIR/world
# 30日以上前のバックアップを削除
find $BACKUP_DIR -name "*.tar.gz" -mtime +30 -delete
XServer VPS for GameやConoHa for GAMEでは、管理画面から自動バックアップ機能を有効化できます。
出典:【2025年10月最新】マイクラサーバー自動バックアップ完全攻略
4. 権限管理プラグイン(LuckPerms)の導入
LuckPermsは、Java版サーバーで最も信頼されている権限管理プラグインです。管理者、モデレーター、一般ユーザーなど、役割ごとに細かく権限を設定できます。
基本設定
# グループの作成
lp creategroup default
lp creategroup mod
lp creategroup admin
# 権限の設定
lp group default permission set minecraft.command.help true
lp group mod permission set minecraft.command.kick true
lp group admin permission set "*" true
# ユーザーをグループに追加
lp user PlayerName parent add mod
LuckPermsには Web Editor機能があり、ブラウザ上で視覚的に権限を編集できます。
出典:【2025年8月最新】LuckPerms権限設定完全ガイド
高度なセキュリティ設定
ファイアウォールの設定
Linuxサーバーでは、ufwまたはiptablesでファイアウォールを設定します。
ufw設定例
# デフォルトポリシー設定
sudo ufw default deny incoming
sudo ufw default allow outgoing
# SSH接続(管理者IPのみ)
sudo ufw allow from 192.168.1.100 to any port 22
# マイクラサーバー
sudo ufw allow 25565/tcp
# ファイアウォール有効化
sudo ufw enable
sudo ufw status verbose
ゲームルールの設定
server.propertiesファイルで、荒らし行為を防止するゲームルールを設定できます。
# 火の延焼を防ぐ
doFireTick=false
# TNT爆発を無効化
tntexplodes=false
# モブグリーフィングを無効化
mobgriefing=false
DDoS攻撃対策の実践方法
DDoS攻撃は、マイクラサーバーにとって最も深刻な脅威の一つです。個人で対策を講じるのは困難なため、DDoS対策機能を標準搭載したVPSサービスの利用が推奨されます。
DDoS対策の3つのレベル
レベル1:ネットワークレベル保護
VPSプロバイダーが提供するDDoS Shieldなどのサービスを利用します。ConoHa VPSでは、攻撃が検知されると自動的に防御が発動します。
レベル2:アプリケーションレベル保護
fail2banなどのツールで、異常なアクセスパターンを検知してIPをブロックします。
# fail2ban設定例
[minecraft]
enabled = true port = 25565 protocol = tcp filter = minecraft logpath = /opt/minecraft/logs/latest.log maxretry = 5 bantime = 7200
レベル3:リバースプロキシの活用
CloudflareやNginxを使用して、本来のサーバーIPを隠蔽します。
荒らし対策プラグインの活用
Java版サーバーでは、プラグインを導入することで荒らし対策を強化できます。
おすすめプラグイン
CoreProtect
ブロックの変更履歴を記録し、壊されたブロックをコマンドで復元できます。
WorldGuard
特定エリアを保護し、建築物の破壊を防ぎます。保護範囲の設定はゲーム内コマンドで簡単に行えます。
BlockLocker
チェストやドアにロックをかけ、所有者以外のアクセスを制限します。
出典:【2025年最新】マイクラに導入必須のおすすめプラグイン11選
サーバー診断ツールのご紹介
マインクラフトサーバーの構築を検討している方には、サーバー比較診断サイトの利用をおすすめします。このサイトでは、プレイ人数、予算、必要な機能などの条件を入力することで、最適なVPSサーバーを診断してくれます。初心者の方でも、自分に合ったサーバーを簡単に見つけることができます。
セキュリティに優れたマインクラフト用VPSサーバー
マインクラフトサーバーを安全に運営するには、セキュリティ機能が充実したVPSサービスの選択が重要です。ここでは、2025年11月現在、特におすすめの4つのVPSサービスをご紹介します。
XServer VPS for Game
特徴
- ワンクリックでマイクラサーバー構築:Java版・統合版の両方に対応し、申込時に選択するだけで自動セットアップ
- 高性能CPU搭載:AMD EPYC採用で安定した動作環境を提供
- 8種類のサーバータイプ:Vanilla、Forge、Fabric、Paper、Spigot、Bukkit、統合版、統合版Nukkit
- 充実の管理画面:サーバーの起動・停止、バージョン変更、MOD導入が簡単に可能
セキュリティ機能
- ファイアウォール設定機能
- SSH接続によるセキュアな管理
- 自動バックアップ機能(オプション)
料金プラン
- 2GBプラン:月額1,150円~(4人程度のプレイに最適)
- 4GBプラン:月額2,200円~(10人程度のプレイに最適)
- 8GBプラン:月額4,400円~(20人以上のプレイに対応)
XServer VPS for Gameの詳細・申し込みはこちら
ConoHa for GAME
特徴
- Minecraft Manager搭載:Web管理画面からコマンド不要でサーバー管理が可能
- DDoS対策標準装備:攻撃を自動検知・遮断する機能を標準搭載
- 24時間サーバー稼働:電気代を気にせず常時稼働可能
- MOD対応:管理画面からMODファイルのアップロードが可能
セキュリティ機能
- DDoS攻撃対策(標準装備)
- セキュリティグループ機能でポート制御
- SSH鍵認証によるセキュアなアクセス
- 自動バックアップ機能
料金プラン
- 2GBプラン:月額1,259円~
- 4GBプラン:月額2,408円~
- 8GBプラン:月額4,828円~
初回特典
新規登録で最大1ヶ月間無料クーポンが利用可能
ConoHa VPS
特徴
- 高度なカスタマイズが可能:VPS環境を自由に構築できる
- 高速SSD搭載:オールSSD環境で高速動作
- 時間課金対応:最小1時間単位での利用が可能
- 豊富なテンプレート:マイクラ以外のゲームサーバーにも対応
セキュリティ機能
- セキュリティグループによる詳細なファイアウォール設定
- DDoS攻撃対策
- SSH鍵認証
- VNCコンソールによるセキュアなアクセス
料金プラン
- 1GBプラン:月額879円~
- 2GBプラン:月額1,738円~
- 4GBプラン:月額3,608円~
シンVPS
特徴
- コストパフォーマンス重視:低価格でマイクラサーバーを運営可能
- 初心者向け管理画面:直感的に操作できる管理パネル
- 高速NVMe SSD:読み書き速度が従来のSSDの約5倍
- マイクラテンプレート対応:Java版・統合版に対応
セキュリティ機能
- ファイアウォール機能
- SSH接続
- 手動バックアップ機能
料金プラン
- 2GBプラン:月額820円~
- 4GBプラン:月額1,530円~
- 8GBプラン:月額3,201円~
サーバー選びのポイント
初心者の方には
XServer VPS for GameまたはConoHa for GAMEがおすすめです。管理画面が分かりやすく、マイクラ専用の機能が充実しています。
セキュリティ重視の方には
ConoHa VPSまたはConoHa for GAMEがおすすめです。DDoS対策が標準装備され、セキュリティグループ機能で細かなアクセス制御が可能です。
コスパ重視の方には
シンVPSがおすすめです。低価格ながらNVMe SSDを搭載し、快適な動作環境を提供します。
よくある質問(FAQ)
Q1. マイクラサーバーのセキュリティ対策で最も重要なことは何ですか?
結論:ホワイトリスト設定と定期的なバックアップです。
ホワイトリストを有効にすることで、承認したプレイヤーのみがサーバーに接続できるようになり、不正アクセスのリスクを大幅に低減できます。また、万が一荒らし被害に遭った場合でも、定期的なバックアップがあれば迅速に復旧できます。
加えて、DDoS攻撃対策機能を備えたVPSサービス(ConoHa VPSやXServer VPSなど)を選ぶことで、外部からの攻撃に対する防御力が大幅に向上します。
Q2. ポート開放は危険ですか?どのように対策すればよいですか?
結論:適切な設定を行えば、ポート開放自体は危険ではありません。
ポート開放の危険性は、「サーバーのIPアドレスが不特定多数に知られているかどうか」に大きく依存します。友人とのクローズドなマルチプレイであれば、リスクは限定的です。
対策として、以下を実施することを推奨します:
- デフォルトポート(25565番)を別の番号に変更する
- ファイアウォールで不要なポートをすべて閉じる
- ホワイトリストを有効にする
- DDoS対策機能を備えたVPSサービスを利用する
自宅サーバーよりも、VPSサービスを利用する方がセキュリティ面で安全です。
出典:マイクラサーバーのポート開放は危険?リスクと対策を丁寧に解説
Q3. 荒らし被害に遭った場合、どのように対処すればよいですか?
結論:CoreProtectプラグインでログを確認し、該当プレイヤーをBANします。
Java版サーバーでCoreProtectプラグインを導入していれば、以下の手順で対処できます:
- ログから荒らしたプレイヤーを特定:
/co lookup t:1h r:50(過去1時間、半径50ブロック内の変更履歴を表示) - 破壊されたブロックを復元:
/co rollback u:PlayerName t:1h(指定プレイヤーの過去1時間の変更を元に戻す) - プレイヤーをBANする:
/ban PlayerName
統合版では、バックアップから復元するのが最も確実な方法です。
Q4. サーバーのバージョンアップはどのように行えばよいですか?
結論:必ずバックアップを取ってから、サーバーjarファイルを最新版に置き換えます。
バージョンアップ手順(Java版):
- サーバーを停止する
- ワールドデータを含む全ファイルをバックアップする
- 公式サイトから最新のserver.jarをダウンロードする
- 古いserver.jarを新しいものに置き換える
- サーバーを起動して動作確認する
XServer VPS for GameやConoHa for GAMEでは、管理画面から「バージョン更新」ボタンをクリックするだけで自動的にアップデートできます。
出典:【マイクラ】サーバーをアップデートする方法!注意点も解説
Q5. 自宅サーバーとVPSサーバー、どちらがセキュリティ的に安全ですか?
結論:VPSサーバーの方がセキュリティ的に安全です。
VPSサーバーには以下のメリットがあります:
- 専門業者によるDDoS攻撃対策
- 自宅のIPアドレスが公開されない
- 24時間365日安定稼働
- 専用のファイアウォールとセキュリティ機能
自宅サーバーでは、ルーターのポート開放が必要になり、自宅ネットワークへの攻撃リスクが高まります。また、個人でDDoS攻撃に対処するのは非常に困難です。
初期費用は発生しますが、月額1,000円程度からVPSサーバーを利用できるため、セキュリティ面を重視するならVPSサーバーの利用を強く推奨します。
出典:VPSを使って「マインクラフト」などの自宅ゲームサーバーを安全に公開する方法
まとめ
マインクラフトサーバーのセキュリティ対策は、継続的な取り組みが必要です。この記事で紹介したホワイトリスト設定、ポート変更、定期的なバックアップ、権限管理の4つの基本対策を実装することで、大幅にセキュリティリスクを軽減できます。
特に重要なのは、DDoS攻撃対策機能を備えたVPSサービスの選択です。ConoHa VPS、XServer VPS for Game、シンVPSなどのサービスは、初心者でも簡単にセキュアなマイクラサーバーを構築できる環境を提供しています。
セキュリティは一度設定すれば終わりではなく、新しい脅威に対応するため、定期的な見直しと更新が必要です。まずはサーバー比較診断サイトで自分に合ったVPSサーバーを診断し、安全で快適なマイクラライフをスタートさせましょう。
※本記事は2025年11月13日時点の情報に基づいて執筆されています。サービス内容や料金は変更される場合がありますので、最新情報は各公式サイトをご確認ください。

