【2026年1月最新】サーバーDDoS攻撃から完全防御!WAF導入とCloudflare活用術

2026年1月最新情報に基づいて執筆されています(公開情報:Cloudflareの四半期DDoS脅威レポート/Cloudflare Radar 等を参照)。

ゲーマーの皆さん、サーバーがDDoS攻撃を受けた経験はありませんか?オンラインゲームやゲーミングコミュニティの運営において、DDoS攻撃は深刻な脅威です。今回は、近年の脅威動向を踏まえつつ、実務で使えるDDoS対策(WAF・Cloudflare活用・トンネル化・サーバー側の防御)を整理してご紹介します。

2025年のDDoS攻撃の現状

最新の脅威動向:
Cloudflareの2025年Q1 DDoS脅威レポートでは、2025年Q1に軽減(ブロック)されたDDoS攻撃が2,050万件で、前年同期比358%増と報告されています。また、Q1には最大規模として6.5 Tbps、最大パケットレートとして4.8 Bppsに達する攻撃が含まれたとされています。
出典:Cloudflare 2025年Q1 DDoS脅威レポート

さらにCloudflareの2025年Q3レポートでは、超帯域消費型(ハイパーボリュメトリック)攻撃の増加や、世界記録級として29.7 Tbpsおよび14.1 Bppsに達する攻撃が報告されています。
出典:Cloudflare 2025年Q3 DDoS脅威レポート

攻撃の特徴:

  • 攻撃規模の巨大化:Tbps級・Bpps級の“短時間高強度”攻撃が増加(自動検知・自動軽減が前提に)
  • 攻撃手法の多様化:L3/L4だけでなく、HTTP(S)等のアプリケーション層(L7)も継続的に増加
  • 標的の拡大:企業だけでなく、個人運営の小規模サーバーも標的になり得る(IP露出・管理画面公開などが足がかりに)
Cloudflare DDoS脅威レポート(参考図)

図の出典:Cloudflare 2025年Q1 DDoS脅威レポート

DDoS攻撃の種類と影響

主な攻撃パターン

攻撃種別攻撃対象影響対策の重要度
ボリューム攻撃帯域幅回線逼迫・サーバーダウン★★★
プロトコル攻撃ネットワーク機器/OSスタック応答性能低下・接続不安定★★★
アプリケーション層攻撃Web/API/管理画面特定機能停止・ログイン不能★★☆

ゲーミング環境特有のリスク

ゲームサーバーが狙われる理由:

  • リアルタイム性が重要で、遅延・切断がプレイ体験に直結する
  • コミュニティ内トラブルなど、感情的動機で攻撃が起きやすい
  • 固定IP・公開管理ポートなど、攻撃者が入口を見つけやすい
  • 競技/イベント時の妨害(タイミング攻撃)に弱い

WAF(Web Application Firewall)導入

WAFの基本機能と効果

WAFは、Webアプリケーション(サイト・管理画面・API等)を狙う攻撃を防御する重要なセキュリティ機能です。DDoS対策としても、L7での大量リクエストやボット由来の異常パターンを抑えるのに役立ちます(ただし、回線を埋めるタイプの大規模ボリューム攻撃は、WAF単体では防ぎきれないため“上流のDDoS軽減”と組み合わせが前提です)。

主要な防御機能:

  • SQLインジェクション対策:データベースへの不正アクセス防止
  • XSS攻撃防御:クロスサイトスクリプティング対策
  • DDoS軽減(L7):レート制限、チャレンジ、異常パターン遮断
  • ボット検知:悪意のある自動化アクセスの抑止

WAF選択のポイント

評価すべき項目:

項目チェックポイント推奨基準(目安)
応答速度追加レイテンシー実測で許容範囲か(ゲーム/地域で差が出るためPoC推奨)
検知精度誤検知・取りこぼしログ/ルール調整が可能で、運用で改善できる設計
管理性設定・可視化GUI/APIの両対応、変更履歴・監査ログが追える
拡張性スケール/自動化急増トラフィック時に自動で耐えられる(上流DDoS軽減とセット)

Cloudflare活用による最強のDDoS対策

Cloudflareの優位性

第三者評価の例:
Cloudflareは、Forresterの「The Forrester Wave™: Web Application Firewall Solutions」レポート(2025年Q1)でリーダーとして評価された旨を公表しています(評価項目や詳細はレポート/公表資料をご確認ください)。
出典:Cloudflare公式ブログ(Forrester Wave言及)

Cloudflare管理画面(イメージ)
参考:Cloudflareダッシュボード(画面は時期により変わる場合があります)

主要機能(DDoS対策観点):

  • 上流でのDDoS軽減:回線を埋めるタイプの攻撃は、まず“手前”で吸収するのが基本
  • WAF/レート制限:L7の大量リクエスト・ボット由来の負荷を抑制
  • 自動検知・分析:攻撃の種類・傾向を可視化し、ルール改善に活用
  • 段階的導入がしやすい:DNS/プロキシ化→WAF→レート制限→ゼロトラスト、のように拡張しやすい

参考:日本語の解説動画(YouTube)

Cloudflare Tunnel徹底解説
ゼロトラストを実現!Cloudflare Zero Trustを解説
Cloudflare最高におもしろい【M3 Tech Talk 第222回】
【徹底解説】OBSでのYouTube配信のやり方!高画質でカクカクしない設定方法を解説!

Cloudflare設定の最適化

基本設定手順:

  1. セキュリティレベルの調整
推奨方針:まずは標準〜高めで運用し、誤検知が出たらルール調整
効果:疑わしいトラフィックを段階的にブロック/チャレンジ
注意:イベント時(アクセス急増時)は誤遮断が起きやすいので監視を厚めに
  1. レート制限(Rate limiting)の設定
推奨方針:ログイン/管理画面/APIなど“狙われやすい入口”から適用
目安例:1分間に30リクエスト/IP(※サイト特性で調整)
除外:監視用・運営用の信頼IP(必要最小限)
  1. ボット対策の有効化
検知対象:スクレイピング、資格情報詐取、攻撃ボット
許可対象:検索エンジンクローラー(要件に応じて)
ポイント:ゲーム特有のアクセス(ランチャー/連携ツール等)がある場合は例外設計

Cloudflare Tunnelでより安全に

Tunnelの仕組みと利点

従来の問題点:

  • サーバーIPアドレスの露出(攻撃者に“殴り先”を与える)
  • 管理画面/SSH/RCON等の“運用ポート”が外部公開になりがち
  • ファイアウォール/許可IP管理の運用が煩雑になりやすい

Cloudflare Tunnelの解決策:

  • IP隠蔽:公開側はCloudflare経由に寄せ、実IPを表に出さない運用が可能
  • 暗号化通信:トンネルで保護し、管理経路を安全に
  • アクセス制御とセット:Zero Trust(Access等)と組み合わせて「誰が管理画面に入れるか」を絞れる

注意:Cloudflare Tunnelは主にWeb/管理経路の安全化に向きます。ゲーム本体の通信(UDP中心のタイトル等)まで“トンネルだけで完全に守る”というより、管理経路の露出を減らし、上流DDoS軽減+サーバー側対策で多層化するのが現実的です。
参考:Cloudflare公式ドキュメント(Tunnel)

Tunnel設定手順

# Cloudflared のインストール(公式パッケージが推奨)
# 例:Debian/Ubuntu 系(詳細は公式ドキュメントを参照)
# https://pkg.cloudflare.com/ を参照してリポジトリ追加→インストール

# 認証とトンネル作成
cloudflared tunnel login
cloudflared tunnel create my-game-server
cloudflared tunnel route dns my-game-server game.yourdomain.com

設定ファイル例:

tunnel: my-game-server
credentials-file: /root/.cloudflared/your-tunnel-id.json

ingress:
  - hostname: game.yourdomain.com
    service: http://localhost:8080
  - service: http_status:404

参考:公式ドキュメント
Cloudflare Tunnel 概要
設定ファイル(ingress)
cloudflared パッケージ配布

WADAX DDoS保護サービスの特徴

国内プロバイダーとしての強み

WADAX DDoS保護の特徴:

  • 国内向け運用:国内事業者ならではのサポート導線・運用相談がしやすい
  • セキュリティ系オプション:WAF等のセキュリティサービス(オプション)と組み合わせて多層化しやすい
  • 法人向けの導入設計:要件に合わせて相談・設計しやすい
  • コンプライアンス:国内事業者の提供条件に沿って運用できる

料金体系(ページ掲載の目安):

  • 月額:6,050円(税込)〜
  • 初期費用:22,000円(税込)〜
  • 詳細:WADAX 料金ページ(最新は公式で確認)

多層防御の構築方法

防御レイヤーの組み合わせ

防御層技術・サービス防御対象効果(目安)
レイヤー1上流DDoS軽減(例:Cloudflare等)ネットワーク層の大規模攻撃回線逼迫を“手前”で吸収しやすい
レイヤー2WAF / Rate limitingアプリケーション層の攻撃管理画面・API等の入口を守る
レイヤー3サーバー側対策(FW/OS/アプリ)残存攻撃・侵入試行最後の砦として被害を最小化

サーバー側での追加対策:

# 例:iptables の基本的なレート制限(環境に合わせて調整してください)
# ※許可→制限→ログ/遮断の順序設計が重要です

# 80/443 への新規接続を緩やかに制限(例)
iptables -A INPUT -p tcp --dport 80  -m conntrack --ctstate NEW -m limit --limit 25/minute --limit-burst 100 -j ACCEPT
iptables -A INPUT -p tcp --dport 443 -m conntrack --ctstate NEW -m limit --limit 25/minute --limit-burst 100 -j ACCEPT

# ルールに合致しない新規接続はログを取って破棄(例)
iptables -A INPUT -p tcp --dport 80  -m conntrack --ctstate NEW -j LOG --log-prefix "DDOS80 "
iptables -A INPUT -p tcp --dport 80  -m conntrack --ctstate NEW -j DROP
iptables -A INPUT -p tcp --dport 443 -m conntrack --ctstate NEW -j LOG --log-prefix "DDOS443 "
iptables -A INPUT -p tcp --dport 443 -m conntrack --ctstate NEW -j DROP

# fail2ban(ログから自動遮断)
sudo apt install fail2ban
sudo systemctl enable fail2ban

攻撃検知と対応手順

早期発見のためのモニタリング

監視すべき指標:

  • トラフィック量:平常時の急増(例:数倍〜10倍)を検知してアラート
  • 応答時間:平均の大幅悪化(例:2〜3倍以上)を検知
  • エラー率:短時間でのエラー増(例:5分で10%超など、サービス特性で調整)
  • 同時接続数:上限の逼迫を検知(例:80%超で注意、90%超で緊急)

推奨監視ツール:

  • Grafana + Prometheus:リアルタイムメトリクス表示
  • Nagios:ネットワーク監視とアラート
  • Zabbix:統合監視プラットフォーム

攻撃発生時の対応フロー

1. 攻撃検知(自動/手動)
   ↓
2. 緊急対応(担当者への通知、運用チャネル集約)
   ↓
3. 攻撃タイプの特定(L3/L4か、L7か、どこが詰まっているか)
   ↓
4. 適切な防御策の実施(上流・WAF・レート制限・遮断)
   ↓
5. 効果測定と追加対策(誤遮断も含め微調整)
   ↓
6. 事後分析とレポート作成(再発防止のルール化)

ゲーム特化型DDoS対策

ゲームサーバー固有の課題

リアルタイム性の要求(目標値の一例):

  • レイテンシー:低いほど良い(例:地域内で50ms未満を目標にするケースが多い)
  • パケットロス:可能な限り低く(例:0.1%未満を目安に監視するケース)
  • ジッター:変動が小さいほど良い(例:10ms前後を目標にするケース)

プレイヤー体験への影響最小化:

  • 正規プレイヤーの誤遮断を避ける(段階的な制限、例外IPの最小化)
  • ゲームの管理経路(管理画面/SSH等)は“公開しない設計”へ寄せる
  • 地域別アクセス最適化(近いリージョン、ルーティング、DNS設計)
目次