VPSはFXの自動売買に便利
ドルやユーロなどの外貨を取引する「FX(外国為替証拠金取引)」において、自動売買の人気は2025年現在も高い需要を維持しています。
特にMT4(MetaTrader 4)やMT5(MetaTrader 5)を使った自動売買では、VPS(仮想専用サーバー)を利用するトレーダーが急増しており、市場環境の変化に対応した高度なEA(Expert Advisor)システムが数多く開発されています。
個人所有のPCやサーバーマシンでも自動売買のプログラムを動かすことは可能です。
ただ、常時稼働している必要があるため、電気代などのコストもかかります。
また機器の寿命も短くなり、常に動かしていることによる騒音や発熱による問題など、リスクは非常に多くなっています。
そこで、VPSを利用することでさまざまなリスクを減らし、安定して自動取引が行うことができるため、FXでの自動売買をするためにVPSを活用する人も多いのです。
今回は2025年9月最新版として、FX向けのVPSを選ぶために、どのようなチェックポイントがあるのかなどを解説し、おススメのVPSを紹介していきます。
VPSを使うメリット
先にも少し述べましたが、VPSを使わずに自身のPCで自動売買をすると数多くのリスクがあります。
そのため、VPSを使うと次のようなメリットが生まれるのです。
- 安定して常時稼働できる
- 機器を管理する必要がなくなる
- 十分なスペックで取引可能
- MT5への移行にも完全対応
- 新世代EAシステムに対応
その理由を解説していきますので、ぜひ参考にしてください。
安定して常時稼働できる
最初に、安定性について、例えば個人のPCで自動売買プログラムを起動していた場合、災害や工事などによる不意の停電で突如中断してしまうことがあります。
しかし、VPS上でFXの自動売買プログラムを動かしておけば、操作しているPCが急に起動終了することになっても、VPSの本体であるサーバーは常時稼働しているので、プログラムが止まることはありません。
2025年現在では、24時間取引される外国為替市場において、機会損失を避けるためにも常時稼働可能なVPS環境は必須要件となっています。特に高頻度取引やスキャルピング系EAでは、数秒の停止でも大きな影響が出る可能性があります。
常に取引するわけではなくとも、自動で取引させるのであれば、VPSを通して行った方がメリットは大きいでしょう。
サーバーの管理は事業者にお任せ
次に、管理の面については、VPSは仮想上にサーバー環境を構築するため、その環境を作るためのサーバーが存在しますが、これは事業者によって管理されています。
そのため、個人PCを利用していたときと違い、機器本体の不調や問題に対応する必要がなくなるのです。
自身でサーバーマシンを所有して自動取引を行うということも可能ですが、サーバーの管理や何かトラブルがあった際のリスクは非常に大きなものになります。
高スペック環境で取引できる
自動売買プログラムを稼働し続けるにはある程度のスペックが必要になります。
個人PCではウイルスソフトやブラウザなど、PCのバックグラウンドで動いているプログラムもあるため、実際には推奨環境のレベルを満たしていても、動作が重たくなっている場合もあります。
ですが、VPSを利用するのであれば、自動売買をするためのプログラムのみが動いている形にできるので、快適に取引を行うことができます。
さらに、仮想デスクトップを通してプログラムを操作するので、PCだけでなく、接続可能であれば、タブレットやスマホなどの別端末からもプログラムの操作ができることも。
MT5への移行と新世代EAシステムに対応
2025年現在、FX業界ではMT4からMT5への移行が急速に進んでいます。MT5はより高度な処理能力と拡張性を持ち、以下のような利点があります:
- 高速処理:MT4と比較して格段に向上した処理速度
- 高度なEA開発:MQL5言語による、より複雑な取引戦略の実装
- コピートレード:他のトレーダーの取引を自動でコピーする機能
- AI搭載EA:機械学習を活用した次世代自動売買システム
現在のFX専用VPSサービスでは、MT4だけでなくMT5にも完全対応しており、将来性を考えるとMT5対応は必須条件となっています。
このようにメリットが多いことから、FXの自動売買ならVPSを利用するという人が増えているのです。
FX向けVPS選びの2025年版チェックポイント
FX向けVPSを選ぶのであれば、重視したいポイントは次の5つになります。
- WindowsOSであること
- 最低3GB以上のメモリ搭載
- 高速回線速度(10Gbps級)
- FX専用最適化機能
- コストパフォーマンス
2025年現在では、従来の基準から大幅に要求スペックが向上しており、専用最適化の有無が特に重要になっています。
では、各チェックポイントについて、詳しく解説していきます。
WindowsOSであることは必須条件
FXで自動売買を行うためには「メタトレード4(MT4)」や「メタトレード5(MT5)」というトレード分析ソフトと、そこに組み込む「EA(エキスパート・アドバイザー)」というプログラムが必要になります。
このMT4・MT5というソフトウェアはWindowsOSにのみ対応しています。
そのため、WindowsOSの環境を提供しているVPS事業者を選ばなければいけません。
2025年現在では、Windows Server 2022やWindows 11を搭載したVPSが主流となっており、最新のセキュリティ機能と安定性を提供しています。
メモリ容量は2025年基準で最低3GB以上
サーバースペックにはCPUやディスク容量などのさまざまな項目がありますが、中でもメモリ容量はチェックしておきたい箇所です。
あまりに少ないと動作が安定せず、急な値動きに対応できなかったり、動作が重たくなって操作しにくくなることがあります。
2025年現在では、MT5の普及と高度なEAシステムの増加により、最低でも3GB、推奨は4GB以上のメモリが提供されているプランを選ぶようにすれば、安心でしょう。
特に複数のEAを同時稼働させる場合や、AI搭載の高度なEAを使用する場合は、6GB~12GBのメモリを推奨します。
回線速度は10Gbps級が新標準
FXの取引は、各ユーザーが価格を提示し、その中で売り買いが決まるといった「板取引」方式という仕組みで行われています。
そのため、自身が購入しておきたいと考えた価格帯での注文が出た時、それと決済できるようにリアルタイムで取引できなければいけません。
2025年現在のFX専用VPSでは、10Gbpsの超高速回線が標準となっており、従来の1Gbps程度の回線よりもさらに高速化されています。特に以下のようなメリットがあります:
- レイテンシの大幅削減:約定速度が格段に向上
- スリッページの最小化:意図した価格での取引成立率向上
- 大量データ処理:複数EA同時稼働時の安定性確保
FX専用最適化機能の重要性
2025年現在、多くのFX専用VPSサービスでは、MT4・MT5に特化した専用最適化が標準装備となっています:
- プリインストール:MT4・MT5が予めインストール済み
- 自動再起動機能:サーバー再起動時に自動でMT4・MT5とEAを起動
- 最適化された設定:FX取引に特化したOS・ネットワーク設定
- 24時間監視:専門技術者による24時間365日監視体制
- 自動バックアップ:EA設定やトレード履歴の自動保存
これらの専用最適化により、従来の汎用VPSと比較して、最大36倍のパフォーマンス向上を実現しているサービスもあります。
コストパフォーマンスの評価
2025年現在のFX VPS市場では、価格競争により以前よりもコストパフォーマンスが大幅に向上しています:
- 初期費用無料:ほとんどのサービスで初期費用が不要
- 月額3,000円台:高性能FX専用VPSが3,000円台から利用可能
- 長期契約割引:3ヶ月以上の契約で大幅割引
- キャンペーン特典:定期的なキャッシュバックキャンペーン
FX業者で使えるVPSは条件が厳しい
海外のFX業者には、VPSを無料で扱えるサービスを提供しているところもあります。
しかし、サービスを利用するにはいくつかの条件を満たさなければいけません。
その条件とは「一定額(50万~100万円程度)を口座に保持すること」と「月々で一定量の取引を行うこと」の2点になります。
2025年現在では条件がさらに厳しくなっており、これまで本格的にトレードを行っていた人でも条件を満たすのが困難なレベルです。
そのため、これからFXの自動売買を始めるという人は特に、国内のVPS業者を利用して、その上で自動売買を行うことをおススメします。
FX向けVPS 2025年9月最新おすすめ4社一覧表
こちらでは、WindowsOSを搭載したうえで、スペック・費用の面からおススメのVPS業者を紹介します。
特にオススメなのが「シンクラウドデスクトップ for FX」、「お名前.comデスクトップクラウド」、「XServer VPS for Windows Server」、「ConoHa for Windows Server」の4社になります。
簡単に一覧で見ていきましょう。
サービス名 | 初期費用 | 月額費用 | メモリ | 回線速度 | 特徴 |
---|---|---|---|---|---|
シンクラウドデスクトップ for FX | 無料 | 3,270円~ | 3GB | 10Gbps | FX専用・最高性能 |
お名前.com デスクトップクラウド | 無料 | 2,640円~ | 2GB | 10Gbps | 老舗・安定性重視 |
XServer VPS for Windows Server | 無料 | 1,980円~ | 2GB | 10Gbps | コスパ最優秀 |
ConoHa for Windows Server | 無料 | 1,452円~ | 1GB | 10Gbps | 最安価格 |
※料金は2025年9月時点のものです。最新料金は各公式サイトをご確認ください。
シンクラウドデスクトップ for FXが2025年のイチオシ!
2025年現在、最もおすすめなのが「シンクラウドデスクトップ for FX」です。2023年にリリースされて以来、FX自動売買に特化した高性能VPSとして圧倒的な人気を集めています。
他社と比較して性能コスパが36倍という圧倒的な性能を誇り、特に以下の点で優れています:
- 超高速10Gbps回線:業界最高水準の回線速度
- 高性能CPU・NVMe SSD:処理速度の大幅向上
- MT4・MT5完全対応:プリインストール+自動起動
- 24時間安定稼働:99.9%以上の稼働率保証
- 3ヶ月契約で大幅割引:月額最大50%OFF
2025年9月現在のキャンペーン情報:
2025年9月16日まで特別キャンペーンを実施中で、通常価格から大幅割引が適用されています。
老舗の安心感なら お名前.comデスクトップクラウド!
GMOインターネットグループが運営する「お名前.comデスクトップクラウド」は、FX専用VPSのパイオニア的存在として、多くのトレーダーに信頼されています。
2025年現在の主な特徴:
- 99.99%の稼働率保証:業界最高水準のSLA
- 提携FX会社のMT4プリインストール:すぐに取引開始可能
- 24時間365日サポート:メール・電話サポート完備
- キャッシュバックキャンペーン:最大2,000円のキャッシュバック
注意点:
2024年に料金改定が行われ、さらに2025年9月からサービス維持調整費が23%に引き上げられているため、実質的な料金負担が増加している点に注意が必要です。
コスパ最優秀 XServer VPS for Windows Server
エックスサーバーが提供する「XServer VPS for Windows Server」は、2025年現在、コストパフォーマンスで最も優れた選択肢の一つです。
主な特徴:
- 月額1,980円~:高性能ながら低価格を実現
- 10Gbps共有回線:高速取引に対応
- NVMe SSD標準搭載:高速データアクセス
- 柔軟なプラン変更:いつでもスペックアップ・ダウン可能
最安価格 ConoHa for Windows Server
GMOインターネットが提供する「ConoHa for Windows Server」は、初心者向けの最安価格帯でWindows VPSを提供しています。
主な特徴:
- 月額1,452円~:業界最安水準の価格設定
- 時間課金対応:使った分だけ課金で無駄なし
- 高速起動:わずか25秒でサーバー起動
- 直感的な管理画面:初心者でも簡単操作
注意点:
最安プランはメモリ1GBのため、本格的なFX自動売買には2GB以上のプランを推奨します。
使い方によってプランを選ぼう
もし、自動売買以外にもVPSを利用したいと考えているのであれば、ここで紹介した事業者以外も選択肢に入ります。
VPSではゲーム用のサーバーを構築したり、通常のレンタルサーバーと同様にWordPressを導入して、サイトを作ったりもできます。
その場合、より高いスペックが必要となるため、プランを見直す必要も出てきます。
ただ、WindowsOSが提供されていない場合はFX用として使用することはできませんので、その点には注意しておきましょう。
2025年のFX自動売買トレンド
2025年現在のFX自動売買では、以下のようなトレンドが見られます:
AI搭載EAの普及
機械学習やAI技術を活用したEAが急速に普及しており、従来のルールベースEAよりも高い適応性を持っています。これらのAI EAは、より多くのメモリと処理能力を必要とするため、高性能VPSの需要が高まっています。
コピートレードの拡大
成功しているトレーダーの取引を自動でコピーする「コピートレード」や「ソーシャルトレーディング」が人気を集めています。MT5の普及により、これらの機能がより使いやすくなっています。
高頻度取引の増加
スキャルピングや高頻度取引を行うEAが増加しており、レイテンシの最小化がより重要になっています。そのため、10Gbps級の高速回線を提供するVPSサービスの需要が急増しています。
まとめ
2025年9月現在のFX自動売買VPS市場は、技術の進歩により大幅に性能が向上し、同時に価格競争により利用しやすくなっています。
選択のポイント:
- 性能重視:シンクラウドデスクトップ for FX
- 安心・安定性重視:お名前.comデスクトップクラウド
- コスパ重視:XServer VPS for Windows Server
- 価格重視:ConoHa for Windows Server
FXの自動売買は、適切なVPS環境があってこそ真価を発揮します。2025年の最新技術を活用した高性能VPSサービスを利用して、より効率的で収益性の高い自動売買を実現してください。
※本記事の情報は2025年9月時点のものです。各サービスの料金や仕様は変更される可能性がありますので、最新情報は各公式サイトでご確認ください。