冒頭の直接回答
Minecraftサーバーの上級設定では、server.propertiesの詳細なパラメータ調整、スポーン範囲の最適化、View距離の設定、メモリ割り当ての調整が重要です。マルチプレイ環境では特に、tick速度の最適化、プラグイン・MODの適切な導入、バックアップ自動化、DDoS対策などのセキュリティ設定が不可欠で、これらを適切に設定することで快適なプレイ環境を維持できます。
要点
- server.propertiesの詳細設定でサーバーパフォーマンスを最大30%向上可能
- JVMフラグとメモリ割り当ての最適化により、ラグやクラッシュを大幅削減
- ホワイトリスト、権限管理、バックアップ自動化でセキュリティと安定性を確保
- プラグイン・MODの競合解決とパフォーマンス監視ツールの活用が必須
- 大規模サーバー運営にはVPS環境での詳細なリソース管理が効果的

Minecraftサーバー上級設定の基礎知識
Minecraftサーバーの上級設定を行う前に、サーバーの基本構造と設定ファイルの役割を理解することが重要です。上級設定では、基本的なserver.properties以外にも、bukkit.yml、spigot.yml、paper.ymlなど複数の設定ファイルを扱います。
サーバーソフトウェアの種類と特徴
Minecraftサーバーには複数のソフトウェアが存在し、それぞれ異なる特徴があります。バニラサーバー(公式)は最も安定していますが、カスタマイズ性に制限があります。Spigotは軽量で高速動作し、プラグイン対応が充実しています。PaperはSpigotをさらに最適化したもので、大規模サーバー向けに設計されています。Fabricサーバーは軽量でMOD対応に優れ、最新バージョンへの対応が早いのが特徴です。
2025年現在、最も推奨されるのはPaperサーバーで、パフォーマンスとカスタマイズ性のバランスが優れています。大規模サーバーでは、Purpurなどのさらに高度な最適化が施されたフォークも選択肢となります。
設定ファイルの優先順位と役割
Minecraftサーバーでは複数の設定ファイルが存在し、それぞれに優先順位があります。基本となるserver.propertiesは全サーバーソフトで共通の設定項目を管理します。bukkit.ymlはBukkit系サーバー(Spigot、Paper等)の基本設定を、spigot.ymlはSpigot独自の最適化設定を、paper.ymlはPaper独自の高度な設定を管理します。
設定の優先順位は一般的に「paper.yml > spigot.yml > bukkit.yml > server.properties」となり、より上位の設定ファイルが下位の設定を上書きします。この階層構造を理解することで、意図しない設定の競合を避けられます。
server.propertiesの詳細パラメータ設定
server.propertiesはMinecraftサーバーの基盤となる設定ファイルです。上級設定では、各パラメータの詳細な意味と最適値を理解し、サーバー環境に応じて調整します。
パフォーマンスに影響する重要パラメータ
view-distanceは、プレイヤーに送信されるチャンク範囲を制御します。デフォルトは10ですが、パフォーマンス重視なら6〜8、体験重視なら12〜16に設定します。1減らすごとに約10%のCPU負荷削減が期待できます。
simulation-distanceは、エンティティやレッドストーン回路が動作する範囲を制御します。view-distanceより小さく設定することで、描画範囲は広くしつつ負荷を抑えられます。推奨値は4〜8です。
max-tick-timeは、サーバーが応答しないと判断するまでの時間(ミリ秒)です。デフォルトは60000ですが、-1に設定するとウォッチドッグを無効化できます。ただし、完全なフリーズ検出ができなくなるため、安定したサーバーでのみ推奨されます。
network-compression-thresholdは、パケット圧縮の閾値(バイト)です。デフォルトは256ですが、高速回線環境では512〜1024に上げることで、CPU負荷を削減しつつ通信を最適化できます。
マルチプレイ環境の最適設定
max-playersは同時接続可能なプレイヤー数です。サーバースペックに応じて設定しますが、メモリ4GBあたり20〜30人が目安です。過剰に設定するとパフォーマンスが大幅に低下します。
spawn-protectionは、スポーン地点周辺の保護半径(ブロック)です。0に設定すると保護を無効化できます。プラグインで権限管理している場合は0推奨です。
enable-command-blockは、コマンドブロックの有効化設定です。高度な自動化やミニゲーム制作では必須ですが、セキュリティリスクもあるため、信頼できる管理者のみに権限を限定します。
enforce-whitelistをtrueにすると、ホワイトリスト更新時に該当しないプレイヤーを即座にキックします。セキュリティ重視のサーバーでは必須の設定です。
JVMフラグとメモリ最適化
Javaで動作するMinecraftサーバーでは、JVM(Java仮想マシン)の起動オプションを適切に設定することで、パフォーマンスを大幅に向上できます。
推奨されるJVMフラグ設定(2025年版)
2025年現在、最も推奨されるJVMフラグは、Aikars Flagsの最新版です。基本的な起動コマンドは以下の通りです。
java -Xms10G -Xmx10G -XX:+UseG1GC -XX:+ParallelRefProcEnabled -XX:MaxGCPauseMillis=200 -XX:+UnlockExperimentalVMOptions -XX:+DisableExplicitGC -XX:+AlwaysPreTouch -XX:G1NewSizePercent=30 -XX:G1MaxNewSizePercent=40 -XX:G1HeapRegionSize=8M -XX:G1ReservePercent=20 -XX:G1HeapWastePercent=5 -XX:G1MixedGCCountTarget=4 -XX:InitiatingHeapOccupancyPercent=15 -XX:G1MixedGCLiveThresholdPercent=90 -XX:G1RSetUpdatingPauseTimePercent=5 -XX:SurvivorRatio=32 -XX:+PerfDisableSharedMem -XX:MaxTenuringThreshold=1 -Dusing.aikars.flags=https://mcflags.emc.gs -Daikars.new.flags=true -jar server.jar nogui
**メモリ割り当て(-Xms/-Xmx)**は、最小値と最大値を同じにすることで、メモリの動的確保によるパフォーマンス低下を防ぎます。サーバー用途の場合、システムメモリの70〜80%を割り当てるのが理想的です。
**ガベージコレクタ(GC)**は、G1GCが現在最も推奨されます。ZGCやShenandoahGCも選択肢ですが、Minecraftサーバーでは2025年現在もG1GCが最も安定しています。
メモリサイズ別の推奨設定
2GB〜4GB: 小規模サーバー(5〜15人)向け。view-distanceは6〜8、simulation-distanceは4に制限します。プラグインは必要最小限に抑えます。
4GB〜8GB: 中規模サーバー(15〜40人)向け。view-distanceは8〜10、simulation-distanceは6が推奨です。プラグインは10〜20個程度まで導入可能です。
8GB〜16GB: 大規模サーバー(40〜100人)向け。view-distanceは10〜12、simulation-distanceは8が可能です。多数のプラグイン・MODも運用できます。
16GB以上: 大規模サーバー(100人以上)や、多数のMOD・プラグイン導入環境向け。この規模では、複数サーバーインスタンスを立ち上げて負荷分散することも検討します。
プラグイン・MOD環境の構築と管理
プラグインやMODは、Minecraftサーバーに多様な機能を追加しますが、適切な管理がなければパフォーマンス低下やクラッシュの原因となります。
必須プラグインの選定と導入
パフォーマンス最適化系では、ClearLag(不要なエンティティを自動削除)、Spark(詳細なパフォーマンス分析)、LuckPerms(権限管理)が必須です。
セキュリティ・管理系では、CoreProtect(ブロック変更のログ記録・復元)、WorldEdit(大規模編集ツール)、Vault(経済システムの基盤)が推奨されます。
プレイヤー体験向上系では、EssentialsX(基本的なコマンド拡張)、Multiverse-Core(マルチワールド管理)、Citizens(NPC作成)が人気です。
プラグインは公式サイトや信頼できるリポジトリ(Spigot、Bukkit、Modrinth、CurseForge)からのみダウンロードし、定期的に最新版へアップデートします。
プラグイン競合の検出と解決
複数のプラグインが同じ機能を提供していると、競合が発生します。例えば、複数の経済プラグインや権限管理プラグインを同時に導入すると、予期しない動作やクラッシュの原因となります。
競合検出には、起動ログ(logs/latest.log)を確認します。「conflict」「error」「exception」などのキーワードで検索し、問題のあるプラグインを特定します。
解決方法は、機能が重複するプラグインを一つに絞る、設定ファイルで競合する機能を無効化する、プラグインの読み込み順序を調整する(plugin.ymlのdepend/softdependを活用)などがあります。
MOD環境の構築(Fabric/Forge)
MODサーバーでは、FabricまたはForgeのサーバー版を使用します。2025年現在、Fabricは軽量で最新バージョン対応が早く、Forgeは豊富なMOD資産があります。
MOD導入時の注意点として、必ず同じMinecraftバージョン・MODローダーバージョンに対応したMODを選びます。クライアント側とサーバー側の両方に必要なMODと、どちらか一方のみで動作するMODがあるため、MODの説明をよく確認します。
大規模MODパック(100個以上)を導入する場合は、メモリ16GB以上を推奨します。また、ServerCore、FerriteCore、Lithiumなどのパフォーマンス最適化MODの導入も検討します。
パフォーマンス監視と最適化手法
サーバーの安定運用には、継続的なパフォーマンス監視と、問題が発生した際の迅速な対応が必要です。
Sparkプラグインによる詳細分析
Sparkは、Minecraftサーバーのパフォーマンスを詳細に分析できる強力なツールです。導入後、「/spark profiler」コマンドで分析を開始し、一定時間経過後に「/spark profiler –stop」で結果をWeb上で確認できます。
Sparkで確認すべき指標は、TPS(Ticks Per Second、理想値は20.0)、MSPT(Milliseconds Per Tick、50ms以下が理想)、エンティティ数、チャンクローディング時間、プラグイン・MODごとの処理時間です。
特にMSPTが50msを超えると、サーバーが遅延状態になります。Sparkの分析結果から、どのプラグイン・MOD・ワールド機能が負荷の原因かを特定し、個別に最適化します。
Timingsレポートの読み方と活用
Papierサーバーでは、「/timings on」で計測開始、「/timings paste」で結果をWeb公開できます。Timingsレポートでは、各プラグイン・内部処理の実行時間とtick消費率が確認できます。
最も注意すべきは「Tick」セクションで、全体のtick時間に対する各要素の割合を確認します。特定のプラグインやエンティティ処理が10%以上を占めている場合、最適化または削除を検討します。
「Entity Activation Range」「Mob Spawn」「Chunk Loading」などの項目が高い場合は、spigot.ymlやpaper.ymlの該当設定を調整します。
リアルタイム監視ツールの導入
サーバー管理者向けには、Grafana + Prometheus + minecraft-prometheus-exporterの組み合わせで、リアルタイムのグラフィカル監視環境を構築できます。プレイヤー数、TPS、メモリ使用率、チャンク数などを時系列グラフで可視化できます。
より手軽な方法として、DiscordボットとWebhookを組み合わせ、サーバーの状態を定期的にDiscordチャンネルに投稿する仕組みも有効です。
セキュリティ強化とバックアップ戦略
サーバー運営では、不正アクセス対策とデータ保護が極めて重要です。適切なセキュリティ設定とバックアップ体制を整えることで、トラブル発生時の被害を最小限に抑えられます。
ホワイトリストと権限管理
ホワイトリスト設定は、server.propertiesで「white-list=true」に設定し、「/whitelist add プレイヤー名」で許可ユーザーを追加します。公開サーバーでも、管理コマンドへのアクセスは厳密に制限します。
LuckPermsを使った権限管理では、グループ(例:default, vip, moderator, admin)を作成し、各グループに適切な権限を付与します。特に、OP権限は信頼できる管理者のみに限定し、一般プレイヤーには絶対に付与しません。
権限設定の基本原則は「最小権限の原則」で、必要最低限の権限のみを付与します。/op、/stop、/whitelist、/ban等の管理コマンドは、管理者グループのみに限定します。
DDoS対策とファイアウォール設定
VPSやクラウド環境でサーバーを運営する場合、DDoS攻撃対策が必須です。多くのVPSプロバイダーは基本的なDDoS保護を提供していますが、追加の対策も検討します。
TCPShieldやCloudflare Spectrumなどのプロキシサービスを利用すると、サーバーのIPアドレスを隠蔽し、DDoS攻撃を緩和できます。無料プランでも基本的な保護が可能です。
ファイアウォール設定では、Minecraftサーバーポート(デフォルト25565)以外の不要なポートを閉じます。SSH接続(ポート22)は必要に応じて開放しますが、鍵認証を使用し、パスワード認証は無効化します。
自動バックアップシステムの構築
手動バックアップは、サーバーを停止して「world」「world_nether」「world_the_end」フォルダと、設定ファイル(server.properties、プラグイン設定等)をコピーします。
自動バックアップには、プラグイン(例:BackupPaper)やスクリプト(cronジョブ)を使用します。推奨バックアップ頻度は、データの重要度に応じて1〜6時間ごとです。
バックアップスクリプトの例(Linux):
#!/bin/bash
BACKUP_DIR="/path/to/backups"
DATE=$(date +%Y%m%d_%H%M%S)
tar -czf $BACKUP_DIR/backup_$DATE.tar.gz /path/to/minecraft/server
find $BACKUP_DIR -name "backup_*.tar.gz" -mtime +7 -delete
このスクリプトをcronで定期実行し、7日以上古いバックアップは自動削除します。バックアップは別のストレージ(外部HDD、クラウドストレージ)にも保存することで、サーバー障害時のリスクを軽減します。
大規模サーバー向けの高度な設定
100人以上のプレイヤーが同時接続する大規模サーバーでは、通常の設定では対応できません。高度な最適化技術とインフラ設計が必要です。
Waterfall/Velocityによる複数サーバー構成
大規模サーバーでは、BungeeCordの後継であるWaterfallまたはVelocityを使用し、複数のMinecraftサーバーインスタンスを接続します。この構成により、ロビーサーバー、ゲームサーバー、ミニゲームサーバーなどを分離し、負荷を分散できます。
基本構成は、プロキシサーバー(Waterfall/Velocity)がプレイヤーの接続を受け付け、バックエンドの各Minecraftサーバーに振り分けます。プレイヤーは異なるサーバー間をシームレスに移動できます。
設定のポイントは、各バックエンドサーバーのserver.propertiesで「online-mode=false」に設定し、プロキシサーバー側で認証を行います。また、プラグインデータの共有には、MySQL/PostgreSQLなどの外部データベースを使用します。
Redis/MySQLによるデータ共有
複数サーバー間でプレイヤーデータ、経済情報、権限情報を共有するには、Redis(高速キャッシュ)やMySQL/PostgreSQL(永続的データ保存)を使用します。
LuckPermsは標準でMySQL/PostgreSQL対応しており、config.ymlで接続情報を設定することで、複数サーバー間で権限情報を共有できます。
経済プラグイン(例:EssentialsX)も同様に、MySQL接続を設定することで、サーバー間で所持金を同期できます。
Redisは、プレイヤーのオンライン状態、メッセージング、一時データのキャッシュに使用され、低遅延でのデータ共有を実現します。
負荷分散とスケーリング戦略
最も効果的な負荷分散は、機能別にサーバーを分離することです。例えば、ロビーサーバー(軽量、多数のプレイヤー対応)、サバイバルサーバー(中負荷)、クリエイティブサーバー(高負荷)、ミニゲームサーバー(変動負荷)などに分けます。
オートスケーリングには、KubernetesやDocker Swarmを使用し、負荷に応じて自動的にサーバーインスタンスを増減させる仕組みも構築可能です。ただし、これには高度なインフラ知識が必要です。
より現実的な方法として、ピーク時間帯(夕方〜夜)に備えて事前に追加サーバーを起動し、深夜は縮小する手動スケーリングも有効です。
トラブルシューティングとデバッグ方法
サーバー運用では、様々な問題が発生します。効率的なトラブルシューティング方法を知ることで、ダウンタイムを最小限に抑えられます。
よくあるエラーと解決方法
「java.net.BindException: Address already in use」: 既に同じポートが使用されています。他のMinecraftサーバーが起動していないか確認し、必要に応じてポート番号を変更(server.propertiesのserver-port)します。
「java.lang.OutOfMemoryError: Java heap space」: メモリ不足です。JVMフラグの-Xmx値を増やすか、プラグイン・MODを削減します。また、ClearLagなどでエンティティを削除します。
「Ticking entity」エラー: 特定のエンティティ(モブ、アイテム、ブロックエンティティ)に問題があります。ログからエンティティIDと座標を特定し、該当エリアのエンティティを削除します。
プラグイン起動エラー: 依存関係の不足や、Minecraftバージョン不一致が原因です。プラグインの説明を確認し、必要な依存プラグイン(例:Vault、ProtocolLib)を導入します。
ログファイルの分析手法
logs/latest.log: 最新の起動ログです。エラーやワーニングを検索し、問題の原因を特定します。特に「[ERROR]」「[WARN]」「Exception」「Error」をキーワード検索します。
crash-reports/: サーバークラッシュ時の詳細レポートが保存されます。スタックトレースから、問題を引き起こしたプラグイン・MODやコードの場所を特定できます。
ログ分析ツールとして、grep(Linux/Mac)やPowerShell(Windows)のフィルタリングコマンドを使用すると効率的です。例:
grep -i "error\|exception" logs/latest.log
デバッグモードの活用
多くのプラグインは、設定ファイルで「debug: true」を有効にすることで、詳細なデバッグ情報をログに出力します。問題が発生しているプラグインのみデバッグモードを有効にし、ログを確認します。
Sparkの–verboseオプション: より詳細なプロファイリング結果を取得できます。
/spark profiler --timeout 120 --verbose
サーバー全体のデバッグには、Paperの「/paper debug」コマンドや、Spigotの「/spigot debug」コマンドが有効です。
Minecraftサーバー構築に最適なホスティングサービス
Minecraftサーバーを安定運用するには、適切なホスティング環境の選択が重要です。ここでは、2025年現在推奨されるサービスを、それぞれの特徴とともに紹介します。
自分に最適なサーバーを選ぶには、プレイヤー数、予算、必要な機能を総合的に比較することが大切です。サーバー選びで迷った際は、サーバー比較診断サイトを活用すると、ニーズに合った最適なサービスを見つけられます。
ConoHa for GAME – ゲーム特化の高性能VPS
ConoHa for GAMEは、Minecraftサーバー構築に特化した国内VPSサービスです。テンプレート機能により、Minecraft(Java版・統合版)、ARK、Rust、Terraria、CS:GOなど、人気ゲームサーバーをワンクリックで構築できます。
2025年11月現在、メモリ2GBプランが月額1,065円から、4GBプランが月額2,408円からと、コストパフォーマンスに優れています。Minecraftマネージャーという専用管理ツールが標準搭載されており、サーバーの起動・停止、バックアップ、バージョン変更、MOD導入などをGUIで簡単に操作できます。
初期費用無料、時間課金対応(最低利用期間なし)で、テストや短期イベントでの利用にも適しています。サーバーOSはCentOS、Ubuntu、Windowsから選択可能で、上級者向けのカスタマイズにも対応します。
国内データセンター(東京・大阪)を利用するため、国内プレイヤー向けの低遅延接続が実現できます。無料の自動バックアップ機能も提供され、データ保護も万全です。
Xserver VPS for Game – 圧倒的な処理速度と安定性
Xserver VPS for Gameは、エックスサーバー株式会社が提供するゲーム専用VPSサービスです。Minecraft統合版、Java版の両方に対応し、専用の管理画面でサーバー管理が可能です。
CPUに第3世代AMD EPYC(Milan)を採用し、メモリ・ストレージも高速仕様で、大規模サーバーや多数のプラグイン・MOD導入環境でも安定したパフォーマンスを発揮します。2025年11月時点で、メモリ2GBプランが月額1,150円から、8GBプランが月額7,800円からとなっています。
アプリケーションイメージ機能により、Minecraft、ARK、Rust、7 Days to Die、Palworldなど、複数のゲームサーバーをプリインストール状態で提供します。Minecraftマネージャーで、バージョン変更、MOD管理、自動バックアップなどを直感的に操作できます。
14日間の無料お試し期間があり、実際の動作を確認してから本契約できます。24時間365日のサポート体制、99.99%の稼働率保証(SLA)により、企業レベルの信頼性を求めるサーバー管理者にも推奨されます。
さくらのVPS – 老舗の信頼性と柔軟なカスタマイズ
さくらのVPSは、20年以上の運用実績を持つ国内最大手のVPSサービスです。Minecraftサーバー構築にも広く利用され、豊富なドキュメントとコミュニティサポートが特徴です。
2025年11月時点で、メモリ1GBプランが月額643円から、4GBプランが月額3,227円からと、非常にコストパフォーマンスに優れています。スタートアップスクリプト機能により、Minecraftサーバーの自動セットアップも可能です。
OSは、Ubuntu、CentOS、Debian、Alma Linux、Rocky Linuxなど多様な選択肢があり、上級者向けの完全なカスタマイズ環境を提供します。ルート権限が完全に付与されるため、独自のスクリプト、パフォーマンス調整、セキュリティ設定などを自由に実装できます。
石狩データセンター(北海道)と東京データセンターから選択でき、地理的な冗長性も確保できます。2週間の無料お試し期間があり、初心者から上級者まで幅広く推奨されます。
ConoHa VPS – 高速SSDと充実したテンプレート
ConoHa VPSは、GMOインターネットグループが提供する高性能VPSサービスです。全プラン純SSD(RAID10構成)で、高速なディスクI/O性能を実現しています。
Minecraftテンプレートが用意されており、Java版・統合版の両方に対応します。また、OS再インストール機能により、失敗しても何度でもやり直せるため、初心者の練習環境としても最適です。
2025年11月現在、メモリ1GBプランが月額682円から、8GBプランが月額7,880円からです。時間課金(1時間1.3円から)にも対応し、短期利用やテスト環境に適しています。
APIとCLIツールが提供され、サーバーの自動構築や管理スクリプトの作成も可能です。上級者向けには、Kubernetes環境の構築など、高度なインフラ設計にも対応します。
シンVPS – コスパ最強の新世代VPS
シンVPSは、エックスサーバー株式会社が2022年に開始した、コストパフォーマンス重視の新世代VPSです。最新のCPU(AMD EPYC Milan)と高速NVMe SSDを採用し、低価格ながら高性能を実現しています。
2025年11月時点で、メモリ512MBプランが月額620円から、4GBプランが月額2,400円からと、業界最安水準の価格設定です。Minecraftサーバーテンプレートも提供され、初心者でも簡単に構築できます。
Xserver VPS for Gameと共通の管理画面を採用し、直感的な操作が可能です。自動バックアップ、スナップショット機能により、安全なサーバー運用が実現できます。
小規模サーバーや個人プロジェクト、学習目的での利用に最適で、必要に応じて上位プランへのスケールアップも簡単です。
KAGOYA CLOUD VPS – エンタープライズ向けの高信頼性
KAGOYA CLOUD VPSは、カゴヤ・ジャパン株式会社が提供する、法人利用に特化した高信頼性VPSサービスです。24年以上の運用実績と、国内自社データセンターによる高い安定性が特徴です。
SLA(サービス品質保証)99.95%を提供し、企業や教育機関でのMinecraftサーバー運用にも推奨されます。専任のサポートチームによる電話・メールサポートも充実しています。
2025年11月時点で、メモリ1GBプランが月額979円(税込)からです。日額課金にも対応し、月途中の利用開始でも無駄がありません。ローカルSSDとSSD(RAID1)の選択が可能で、用途に応じた最適なストレージ構成を選べます。
複数台構成でのロードバランサー、VPN接続、専用セグメントなど、エンタープライズ向けの高度なネットワーク機能も提供されます。大規模なMinecraftサーバーネットワークの構築にも対応します。
初心者から上級者まで:目的別おすすめサーバー
初心者・手軽に始めたい方: ConoHa for GAME、Xserver VPS for Gameが最適です。専用管理ツールで、サーバー構築から運用まで直感的に操作できます。
コスト重視の方: シンVPS、さくらのVPSが推奨されます。低価格ながら必要十分な性能を提供し、長期運用でのコスト削減が可能です。
大規模・法人利用: KAGOYA CLOUD VPS、Xserver VPS for Gameが適しています。SLA保証、充実したサポート、高い安定性により、ビジネスレベルの運用が可能です。
上級者・完全カスタマイズ: さくらのVPS、ConoHa VPSが推奨されます。完全なルート権限と豊富なOSテンプレートにより、自由度の高い環境構築が可能です。
どのサーバーが最適か迷う場合は、サーバー比較診断で、プレイヤー数、予算、必要機能を入力することで、最適なサービスを診断できます。
よくある質問(FAQ)
Q1. Minecraftサーバーで最も重要な設定パラメータは何ですか?
最も重要なのは、view-distanceとsimulation-distanceです。view-distanceはプレイヤーに送信されるチャンク範囲を制御し、1減らすごとに約10%のCPU負荷削減が可能です。推奨値は6〜10で、パフォーマンスと体験のバランスを取ります。simulation-distanceはエンティティやレッドストーンが動作する範囲で、4〜8が推奨です。これらの設定を適切に調整することで、サーバーパフォーマンスを最大30%向上できます。加えて、JVMフラグの適切な設定(Aikars Flags推奨)とメモリ割り当てが重要です。
詳細はMinecraft公式Wikiを参照してください。
Q2. プラグインとMODの違いは何ですか?また、どちらを選ぶべきですか?
プラグインはBukkit/Spigot/Paperサーバーで動作し、サーバー側のみにインストールします。プレイヤーはバニラクライアントで接続でき、導入が簡単です。権限管理、経済システム、ミニゲームなどに適しています。MODはForge/Fabricサーバーで動作し、クライアント側にも同じMODをインストールする必要があります。ゲーム内容を大幅に変更(新アイテム、新Mob、新ディメンション追加など)できます。
選択基準は、バニラに近い体験で管理機能を追加したい場合はプラグイン、ゲーム内容を根本的に変えたい場合はMODです。2025年現在、軽量で管理しやすいプラグインが一般的なマルチプレイサーバーでは主流です。
詳細はSpigotMC公式およびFabric公式を参照してください。
Q3. サーバーが重い(ラグい)時の対処法を教えてください
まずSparkプラグインで詳細分析を行い、原因を特定します。主な原因と対処法は以下の通りです。
エンティティ過多: ClearLagで定期的に不要エンティティを削除。animals/monsters数をspigot.ymlで制限(例:animals: 50、monsters: 70)。
チャンク読み込み負荷: view-distanceを8以下に削減。プリジェネレータプラグインで事前にワールドを生成。
プラグイン負荷: Timingsレポートで重いプラグインを特定し、最適化または削除。不要な機能を設定で無効化。
メモリ不足: JVMフラグで-Xmxを増やす。ただし、システムメモリの80%以下に抑える。
レッドストーン回路: 大規模自動装置を制限。paper.ymlのmax-auto-save-chunks-per-tickを調整。
これらの対処でも改善しない場合、より高性能なVPSへのアップグレードを検討します。
詳細はPaperMC公式ドキュメントを参照してください。
Q4. バックアップはどのくらいの頻度で取るべきですか?
推奨バックアップ頻度は、サーバーの活動度とデータの重要度によります。
高頻度サーバー(50人以上、常時稼働): 1〜2時間ごとの自動バックアップ。プレイヤーの建築データ損失リスクを最小化。
中規模サーバー(10〜50人): 4〜6時間ごと。重要なイベント前には手動でバックアップ。
小規模・個人サーバー: 1日1回(深夜など低負荷時間)。長時間プレイ後は手動バックアップ推奨。
バックアップ保存期間は、直近7日分は毎日、それ以前は週次・月次で保存し、ストレージ容量を節約します。バックアップは必ず別のストレージ(外部HDD、クラウドストレージ)にも保存し、サーバー障害時のリスクを軽減します。
自動バックアップには、プラグイン(BackupPaper、AutoSaveWorldなど)またはcronジョブでスクリプト実行が推奨されます。
Q5. セキュリティ対策で最低限やるべきことは何ですか?
最低限必須のセキュリティ対策は以下の5つです。
1. ホワイトリスト有効化: server.propertiesで「white-list=true」、「enforce-whitelist=true」に設定。信頼できるプレイヤーのみ接続許可。
2. OP権限の厳格管理: 管理者以外にOP権限を付与しない。LuckPermsで詳細な権限管理を実施。
3. ファイアウォール設定: Minecraftポート(25565)以外を閉じる。SSH接続は鍵認証のみ許可。
4. 定期的なバックアップ: 最低1日1回の自動バックアップと、別ストレージへの保存。
5. ソフトウェアの最新化: サーバーソフト、プラグイン、Java、OSを定期的にアップデート。セキュリティパッチを迅速に適用。
さらに高度な対策として、DDoS保護サービス(TCPShield、Cloudflare Spectrum)、CoreProtectによるブロック変更ログ記録、定期的なログ監視(不審なログイン試行の検出)が推奨されます。
詳細はMinecraft Server Security Guideを参照してください。
まとめ
Minecraftサーバーの上級設定では、server.propertiesの詳細パラメータ調整、JVMフラグとメモリの最適化、プラグイン・MODの適切な管理、パフォーマンス監視、セキュリティ強化が重要です。特にview-distance、simulation-distance、JVMフラグ(Aikars Flags)の設定により、パフォーマンスを最大30%向上できます。
大規模サーバーでは、Waterfall/Velocityによる複数サーバー構成、Redis/MySQLでのデータ共有、負荷分散戦略が必須です。Sparkプラグインによる継続的なパフォーマンス監視と、定期的なバックアップ・セキュリティ対策により、安定した運用が実現できます。
適切なホスティング環境の選択も重要で、初心者にはConoHa for GAMEやXserver VPS for Game、上級者にはさくらのVPSやConoHa VPS、法人利用にはKAGOYA CLOUD VPSが推奨されます。プレイヤー数、予算、必要な機能に応じて最適なサービスを選び、サーバー比較診断も活用して、理想的なMinecraftサーバー環境を構築しましょう。
今すぐ上級設定を実践し、快適で安定したMinecraftサーバーを実現してください。

