【2025年11月最新】マインクラフトサーバー運用完全ガイド

マインクラフトサーバーの運用には、適切なスペック選定・セキュリティ対策・定期的なバックアップ・権限管理の4つが基本です。プレイヤー人数に応じたメモリ割り当て(1人あたり512MB〜1GB)と、ホワイトリスト設定による荒らし防止が安定運用の鍵となります。本ガイドでは、サーバー構築から日常的な管理まで、初心者でも実践できる運用ノウハウを網羅的に解説します。

目次

この記事のポイント

  • サーバースペックの選び方: プレイヤー人数別の推奨メモリ・CPU要件を具体的に解説
  • セキュリティ対策の実践方法: ホワイトリスト・ポート変更・バックアップの具体的な設定手順
  • 日常運用のベストプラクティス: パフォーマンス監視から障害対応まで実務的な管理手法
  • コスト最適化の戦略: レンタルサーバーと自宅サーバーの比較と選択基準

H2: マインクラフトサーバー運用の基礎知識

H3: サーバー運用とは何か

マインクラフトサーバー運用とは、マルチプレイ環境を24時間安定して提供するための継続的な管理作業です。単にサーバーを立てるだけでなく、パフォーマンス監視セキュリティ管理データバックアッププレイヤー対応など、多岐にわたる業務が含まれます。

適切な運用により、ラグのない快適なプレイ環境を維持し、荒らしや不正アクセスからワールドを守ることができます。2025年時点で、マインクラフトの月間アクティブユーザーは1億7,000万人を超えており、サーバー運営の需要も高まっています。

H3: 初心者が知っておくべき運用の全体像

サーバー運用は以下の4つのフェーズに分けられます:

  1. 構築フェーズ: ハードウェア選定・OS設定・サーバーソフトウェアのインストール
  2. 初期設定フェーズ: server.properties編集・プラグイン導入・権限設定
  3. 運用フェーズ: 日常的な監視・バックアップ・プレイヤー管理・トラブル対応
  4. 最適化フェーズ: パフォーマンスチューニング・スケールアップ/アウト

初心者が最初に理解すべきは、「完璧な初期構築よりも、継続的な改善が重要」という点です。小規模から始めて、プレイヤーの増加に応じて段階的にスペックや機能を拡充していくアプローチが現実的です。


H2: サーバースペックの選定方法

H3: プレイヤー人数別の推奨スペック

マインクラフトサーバーのスペック選定で最も重要なのはメモリ容量です。基本的な計算式は以下の通りです:

メモリ容量 = 基礎メモリ(1〜2GB)+ プレイヤー人数 × 512MB〜1GB

以下、プレイヤー人数別の推奨スペック表です:

プレイヤー人数推奨メモリ推奨CPU用途例
1〜4人2〜4GBデュアルコア2.5GHz以上家族・友人との身内サーバー
5〜10人4〜6GBクアッドコア3.0GHz以上小規模コミュニティサーバー
11〜20人8〜10GBクアッドコア3.5GHz以上中規模公開サーバー
21〜50人12〜16GB6コア4.0GHz以上大規模公開サーバー
51人以上16GB以上8コア以上企業運営レベル

重要な注意点

  • MODやプラグインを多数導入する場合は、上記の1.5〜2倍のメモリを確保
  • バニラサーバーより、Spigot/Paperなどの最適化版を使用すると同スペックで1.3〜1.5倍のプレイヤーに対応可能
  • ストレージはSSD必須、IOPS性能(読み書き速度)が高いものを選択

Minecraft Wiki – サーバー要件

H3: レンタルサーバーと自宅サーバーの比較

サーバー構築方法には大きく分けて2つの選択肢があります:

レンタルサーバー(VPS/専用サーバー)のメリット・デメリット

メリット

  • 24時間安定稼働(停電・回線障害のリスクが低い)
  • 高速回線による低レイテンシ
  • 初期費用が安い(月額500円〜から利用可能)
  • 設定済みテンプレートで簡単セットアップ
  • セキュリティ対策が標準装備

デメリット

  • 長期運用でコストが累積(年間6,000円〜60,000円)
  • カスタマイズの制約がある場合も
  • 従量課金プランでは予期せぬ高額請求のリスク

自宅サーバーのメリット・デメリット

メリット

  • 初期投資後のランニングコストが電気代のみ(月1,000円程度)
  • ハードウェアを完全にコントロール可能
  • スペック変更が自由

デメリット

  • 初期投資が高額(ハードウェア購入で5万円〜15万円)
  • 停電・回線障害のリスク
  • 騒音・発熱の問題
  • ポート開放などのネットワーク設定が必要
  • 自宅IPアドレスの露出リスク

選択基準

  • 4人以下の身内サーバー: 自宅サーバー(既存PCの活用も可)
  • 5〜20人の公開サーバー: レンタルサーバー推奨
  • 21人以上の大規模サーバー: 専用サーバーまたはハイスペック自宅サーバー

マイクラサーバー立て方 – nankotsu-blog

H3: サーバーソフトウェアの種類と選び方

マインクラフトサーバーソフトウェアには複数の種類があり、それぞれ特徴が異なります:

主要なサーバーソフトウェア比較表

ソフトウェア特徴パフォーマンスプラグイン対応推奨用途
Vanilla(公式)Mojang公式サーバー標準不可完全バニラ環境
Spigot最も普及している改良版良好可能(Bukkit API)一般的なプラグインサーバー
PaperSpigotの高性能版優秀可能(Spigot互換)中〜大規模サーバー推奨
PurpurPaperベースのカスタマイズ版優秀可能(Paper互換)高度なカスタマイズ
ForgeMODサーバー専用標準〜低MODのみクライアントMOD使用時
Fabric軽量MODサーバー良好MODのみ最新版対応MODサーバー

初心者へのおすすめ:

  • バニラプレイ: 公式Vanilla
  • プラグイン使用: Paper(パフォーマンスと安定性のバランスが良好)
  • MODプレイ: Fabric(最新バージョン対応が早い)

マインクラフトサーバー完全ガイド – Quicca Plus


H2: サーバーのセキュリティ対策

H3: ホワイトリスト設定の重要性

ホワイトリストは、サーバー運用における最も基本的かつ効果的なセキュリティ対策です。許可されたプレイヤーのみがサーバーに接続できるため、荒らしや不正アクセスを根本的に防げます。

ホワイトリストの設定方法

  1. server.propertiesファイルを開く
  2. white-list=falsewhite-list=trueに変更
  3. サーバーを再起動
  4. コンソールまたはゲーム内で以下のコマンドを実行:
/whitelist add <プレイヤー名>

ホワイトリスト管理のベストプラクティス

  • 新規プレイヤーは申請制にする(Discord等で本人確認)
  • 定期的に非アクティブユーザーを削除/whitelist remove <名前>
  • ホワイトリストのバックアップを定期的に取得(whitelist.jsonファイル)

マインクラフトサーバーセキュリティガイド – Quicca Plus

H3: ポート設定とファイアウォール

デフォルトポートを変更する理由

マインクラフトのデフォルトポート(25565)は広く知られており、自動スキャンツールの標的になりやすいです。ポート番号を変更することで、無差別攻撃のリスクを大幅に低減できます。

ポート変更手順

  1. server.propertiesファイルのserver-port=25565を任意の番号(例:server-port=34567)に変更
  2. ファイアウォールで新しいポートを許可
  3. プレイヤーに新しい接続方法を通知:サーバーアドレス:34567

ファイアウォール設定のポイント

  • 必要なポートのみ開放(Minecraftポートのみ、SSH等は別途保護)
  • IP制限の活用(既知のIPアドレスからの接続のみ許可)
  • DDoS対策(レンタルサーバーの場合は標準装備が多い)

簡単にMinecraftサーバーのセキュリティ対策をする – Qiita

H3: 権限管理とオペレーター設定

権限レベルの理解

マインクラフトサーバーには4段階のオペレーター権限レベルがあります:

レベル権限内容推奨対象
1スポーン保護の無効化一般モデレーター
2/clear/give等の基本コマンド信頼できるモデレーター
3/ban/kick等の管理コマンド管理者
4/stop/op等のサーバー制御オーナーのみ

安全な権限管理の実践

  • オペレーター権限は必要最小限に付与
  • レベル4権限はオーナー1〜2名のみ
  • プラグイン(LuckPermsなど)で細かい権限制御を実装
  • 定期的に権限リストを見直し(ops.jsonファイル)

オペレーター追加コマンド

/op <プレイヤー名> <レベル>

マイクラサーバーを守る荒らし対策 – ConoHa


H2: バックアップとデータ管理

H3: バックアップの重要性と頻度

マインクラフトサーバーでは、ワールドデータの損失は取り返しがつかないため、バックアップは運用において最も重要なタスクです。

バックアップを取るべきタイミング

  1. 定期バックアップ: 毎日深夜など決まった時間(自動化推奨)
  2. 重要イベント前: 大型建築開始前、MOD/プラグイン変更前
  3. サーバー更新前: バージョンアップや設定変更の直前

バックアップ対象のファイル

  • world/(メインワールド)
  • world_nether/(ネザー)
  • world_the_end/(エンド)
  • server.properties
  • ops.jsonwhitelist.json
  • プラグイン設定ファイル(plugins/各プラグイン名/config.yml等)

マイクラサーバーのバックアップ完全ガイド – lolipop

H3: 手動バックアップの手順

Windowsサーバーの場合

  1. サーバーコンソールで/save-allコマンドを実行(保存処理の完了)
  2. サーバーを停止(/stopコマンド)
  3. サーバーフォルダ全体を別の場所にコピー
  4. バックアップフォルダ名に日付を含める(例:backup_2025-11-18

Linuxサーバーの場合

# サーバー停止
screen -r minecraft
/stop

# バックアップ作成
cp -r /path/to/server /path/to/backup/backup_$(date +%Y%m%d)

# サーバー再起動
cd /path/to/server
java -Xmx4G -Xms4G -jar server.jar nogui

H3: 自動バックアップの設定方法

プラグインによる自動バックアップ(推奨)

バックアッププラグインの選択肢

  1. UpdatableBackup: シンプルで初心者向け
  2. BackupManager: 高機能で詳細設定可能
  3. CoreProtect: バックアップ+ロールバック機能

UpdatableBackupの基本設定例

# plugins/UpdatableBackup/config.yml
backup-interval: 360  # 6時間ごと
backup-retention: 7   # 7日分保持
backup-location: "backups/"

システムレベルの自動バックアップ(Linux)

cronを使用した自動バックアップスクリプト:

# /etc/cron.d/minecraft-backup
0 3 * * * /usr/local/bin/minecraft-backup.sh

minecraft-backup.sh:

#!/bin/bash
BACKUP_DIR="/mnt/backups/minecraft"
SERVER_DIR="/opt/minecraft"
DATE=$(date +%Y%m%d_%H%M)

# Rcon経由でsave-allコマンド実行
mcrcon -H localhost -P 25575 -p <パスワード> "save-all"
sleep 10

# バックアップ実行
tar -czf $BACKUP_DIR/backup_$DATE.tar.gz -C $SERVER_DIR world world_nether world_the_end

# 7日以上前のバックアップを削除
find $BACKUP_DIR -name "backup_*.tar.gz" -mtime +7 -delete

マイクラサーバーの自動バックアップ設定 – agepote


H2: パフォーマンス最適化

H3: server.propertiesの重要な設定

server.propertiesファイルは、サーバーパフォーマンスに直接影響する重要な設定ファイルです。

パフォーマンス関連の推奨設定

# 描画距離(低いほど軽量、推奨:6〜10)
view-distance=8

# シミュレーション距離(低いほど軽量、推奨:4〜6)
simulation-distance=6

# ネットワーク圧縮閾値(高いほどCPU負荷軽減)
network-compression-threshold=256

# エンティティの最大描画範囲(%単位、推奨:75〜100)
entity-broadcast-range-percentage=100

# 最大プレイヤー数
max-players=20

# 最大ワールドサイズ(境界を設定、推奨:10000〜29999984)
max-world-size=29999984

セキュリティ関連の推奨設定

# オンラインモード(必ずtrue、海賊版対策)
online-mode=true

# スポーン保護範囲(0で無効化)
spawn-protection=16

# リソースパック強制(カスタムテクスチャ使用時)
require-resource-pack=false

# PvP有効化
pvp=true

H3: メモリ割り当ての最適化

起動スクリプトのメモリ設定

Javaの起動引数でメモリを適切に設定することが重要です。

Windows用バッチファイル(start.bat):

@echo off
java -Xms4G -Xmx4G -XX:+UseG1GC -XX:+ParallelRefProcEnabled -XX:MaxGCPauseMillis=200 -XX:+UnlockExperimentalVMOptions -XX:+DisableExplicitGC -XX:+AlwaysPreTouch -XX:G1NewSizePercent=30 -XX:G1MaxNewSizePercent=40 -XX:G1HeapRegionSize=8M -XX:G1ReservePercent=20 -XX:G1HeapWastePercent=5 -XX:G1MixedGCCountTarget=4 -XX:InitiatingHeapOccupancyPercent=15 -XX:G1MixedGCLiveThresholdPercent=90 -XX:G1RSetUpdatingPauseTimePercent=5 -XX:SurvivorRatio=32 -XX:+PerfDisableSharedMem -XX:MaxTenuringThreshold=1 -Dusing.aikars.flags=https://mcflags.emc.gs -Daikars.new.flags=true -jar server.jar nogui
pause

Linux用シェルスクリプト(start.sh:

#!/bin/bash
java -Xms4G -Xmx4G -XX:+UseG1GC -XX:+ParallelRefProcEnabled -XX:MaxGCPauseMillis=200 -XX:+UnlockExperimentalVMOptions -XX:+DisableExplicitGC -XX:+AlwaysPreTouch -XX:G1NewSizePercent=30 -XX:G1MaxNewSizePercent=40 -XX:G1HeapRegionSize=8M -XX:G1ReservePercent=20 -XX:G1HeapWastePercent=5 -XX:G1MixedGCCountTarget=4 -XX:InitiatingHeapOccupancyPercent=15 -XX:G1MixedGCLiveThresholdPercent=90 -XX:G1RSetUpdatingPauseTimePercent=5 -XX:SurvivorRatio=32 -XX:+PerfDisableSharedMem -XX:MaxTenuringThreshold=1 -Dusing.aikars.flags=https://mcflags.emc.gs -Daikars.new.flags=true -jar server.jar nogui

重要なメモリ設定の解説

  • -Xms4G: 初期メモリ(最小ヒープサイズ)
  • -Xmx4G: 最大メモリ(最大ヒープサイズ)
  • 推奨: XmsとXmxを同じ値に設定(動的メモリ確保のオーバーヘッド削減)
  • Aikars Flags: G1GCを最適化した推奨JVMフラグセット

マイクラサーバーのメモリ割り当て – XServer

H3: プラグインによる最適化

必須の最適化プラグイン

  1. ClearLag
    • 機能:不要なエンティティ(ドロップアイテム、MOB)の自動削除
    • 効果:メモリ使用量削減、TPS向上
    • 設定例:5分ごとにドロップアイテムを削除
  2. Spark
    • 機能:パフォーマンスプロファイリング
    • 効果:ラグの原因を特定(CPU/メモリ使用状況を可視化)
    • 使用方法:/spark profilerコマンドで診断開始
  3. FarmControl
    • 機能:自動農場のエンティティ制限
    • 効果:MOB/アイテムの過剰生成による重量化を防止
  4. LimitPillagers
    • 機能:ピレジャー等の敵対MOB制限
    • 効果:襲撃イベント時のサーバー負荷軽減

Minecraftサーバーの負荷軽減 – Qiita


H2: 日常的な運用タスク

H3: パフォーマンス監視の方法

TPSの確認

TPS(Ticks Per Second)はサーバーの健全性を示す最も重要な指標です。理想は20.0 TPS、18.0を下回ると体感的なラグが発生します。

TPS確認コマンド

  • Spigot/Paper: /tps
  • Sparkプラグイン: /spark tps

メモリ使用状況の監視

基本的なメモリ確認

# Linuxサーバーの場合
free -h
top -p $(pgrep -f minecraft)

# Windowsサーバーの場合
タスクマネージャー → プロセス → java.exe

警告サイン

  • メモリ使用率が割り当て量の90%以上
  • 頻繁なガベージコレクション(GC)
  • TPS低下とメモリ使用率上昇の相関

H3: プレイヤー管理

基本的な管理コマンド

# プレイヤーのキック
/kick <プレイヤー名> <理由>

# 一時的なBAN
/ban <プレイヤー名> <理由>

# 永久BAN
/ban-ip <IPアドレス>

# BAN解除
/pardon <プレイヤー名>

# オンラインプレイヤー一覧
/list

# プレイヤーのテレポート
/tp <プレイヤー名> <x> <y> <z>

サーバールールの設定

効果的なサーバー運営には、明確なルール設定が不可欠です:

基本的なサーバールール例

  1. 挨拶の励行: ログイン時に挨拶すること
  2. 他プレイヤーのアイテム盗難禁止
  3. 無許可の建築物破壊禁止
  4. チート・ツール使用禁止
  5. TNT爆弾の無制限使用禁止
  6. 他プレイヤーへの攻撃禁止(PvPサーバー以外)
  7. ネザーゲート・エンドポータルの勝手な作成禁止
  8. スパム行為・暴言禁止

マイクラサーバー運営に必要なルール – XServer

H3: トラブルシューティング

よくある問題と解決方法

問題1: サーバーが起動しない

原因:

  • Javaバージョンの不一致
  • eula.txtの未承認
  • ポート競合

解決方法:

# Javaバージョン確認
java -version

# eula.txtの編集
eula=true に変更

# ポート使用状況確認(Linux)
netstat -tulpn | grep 25565

問題2: ラグが発生する

診断手順:

  1. /tpsでTPS確認
  2. /spark profiler --timeout 60で60秒間プロファイリング
  3. レポートURLからボトルネック特定
  4. 該当のプラグイン無効化またはチャンク削減

問題3: 荒らし被害

対応手順:

  1. 該当プレイヤーを即座にBAN(/ban <名前>
  2. 最新のバックアップから復元
  3. CoreProtectプラグインでロールバック(/co rollback u:<名前> t:24h
  4. ホワイトリスト導入の検討

H2: コスト最適化とホスティング選択

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