Dynmap完全ガイド【2025年最新版】
マインクラフトサーバーをWeb地図で表示する方法
最終更新: 2025年8月 |
※本記事は2025年8月時点の情報に基づいて執筆されています。内容の正確性には万全を期していますが、最新情報は各公式サイトをご確認ください。
「サーバーのマップをブラウザでリアルタイムに見たい!」「プレイヤーの位置を確認したい!」そんな願いを叶えるのがDynmapプラグインです。この記事では、初心者でもわかるDynmapの導入から高度な設定まで、すべて解説します。

画像出典:幻黒サーバ
Dynmapとは?Web地図システムの魅力
Dynmapは、MinecraftサーバーのワールドをWebブラウザ上でリアルタイムに表示できるプラグインです。Google Mapsのような操作感で、サーバーの全体マップを確認できます。
主な機能
リアルタイムマップ表示
ワールドの変化を即座に反映
プレイヤー位置表示
オンラインプレイヤーの現在位置を確認
チャット連携
Web上でゲーム内チャットの閲覧・参加
マーカー機能
重要な場所にピンを立てて共有
3Dレンダリング
立体的な地形表示

画像出典:ドブクラフト
システム要求と事前準備
サーバー要件
項目 | 最小要件 | 推奨要件 |
---|---|---|
CPU | 2コア以上 | 4コア以上 |
メモリ | 4GB以上 | 8GB以上 |
ストレージ | SSD推奨 | NVMe SSD |
ネットワーク | 100Mbps | 1Gbps |
対応サーバー
Spigot/Paper 1.16.5以上
Bukkit(一部制限あり)
Forge(MOD版も利用可能)
ステップ1:Dynmapプラグインの導入
1
プラグインのダウンロード
- SpigotMC Dynmapページにアクセス
- 最新版をダウンロード
- サーバーの
plugins
フォルダに配置
2
初回起動と設定ファイル生成
サーバーを再起動すると、以下のフォルダ構造が生成されます:
plugins/dynmap/ ├── configuration.txt # メイン設定ファイル ├── worlds.txt # ワールド個別設定 ├── templates/ # HTMLテンプレート ├── web/ # Webファイル └── export/ # エクスポートデータ

画像出典:CurseForge
ステップ2:基本設定の最適化
plugins/dynmap/configuration.txt
の重要設定項目:
Webサーバー設定
# Webサーバーの有効化 webserver-bindaddress: 0.0.0.0 webserver-port: 8123 # 外部アクセス許可 max-sessions: 30 disable-webserver: false # HTTPS設定(SSL証明書がある場合) webserver-keystore: keystore.jks webserver-keystorepassword: your_password
レンダリング設定
# レンダリング品質設定 deftemplatesuffix: hires renderaccelerateinterval: 0.2 # チャンク処理設定 chunksendrate: 200 maxchunkspertick: 200 # 描画範囲設定 fullrenderlockonstart: true
ステップ3:ワールド設定とマップタイプ
worlds.txt
でワールド個別の設定を行います:
worlds: - name: world title: "メインワールド" enabled: true extrazoomout: 3 maps: - class: org.dynmap.hdmap.HDMap name: flat title: "平面マップ" perspective: iso_S_90_lowres - class: org.dynmap.hdmap.HDMap name: surface title: "3Dマップ" perspective: iso_SE_30_hires lighting: shadows
利用可能なマップタイプ
マップタイプ | 特徴 | 用途 |
---|---|---|
flat | 平面俯瞰図 | 建築物の全体確認 |
surface | 3D立体表示 | 地形の詳細確認 |
cave | 洞窟専用 | 地下構造の把握 |
biome | バイオーム表示 | 環境の分布確認 |
ステップ4:パフォーマンス最適化
Dynmapは重いプラグインのため、適切な最適化が必要です。
レンダリング最適化
# 段階的レンダリング設定 update-renders-per-tick: 0.5 tiles-rendered-at-once: 2 # プライオリティ設定 renderinterval: 1 renderaccelerateinterval: 0.2 # メモリ使用量制限 maxchunkspertick: 100
ネットワーク最適化
# 更新頻度制限 websocket-send-interval: 1000 jsonfile-interval: 5000 # キャッシュ設定 tilespath: tiles webpath: web

画像出典:CurseForge
ステップ5:セキュリティとアクセス制御
基本的なセキュリティ設定
# IP制限設定 trusted-proxies: - 127.0.0.1 - ::1 # ログイン機能の有効化 login-enabled: true login-required: false # プレイヤー情報の表示制限 player-info-protected: true
権限設定
# 権限グループ設定 web-permissions: default: - dynmap.render - dynmap.show.self admin: - dynmap.*
ステップ6:外部Webサーバーとの連携
高負荷環境では、Apache/Nginxとの連携を推奨します:
Nginx設定例
server { listen 80; server_name yourdomain.com; location /dynmap/ { proxy_pass http://localhost:8123/; proxy_set_header Host $host; proxy_set_header X-Real-IP $remote_addr; proxy_buffering off; } # 静的ファイルの直接配信 location /dynmap/tiles/ { alias /path/to/plugins/dynmap/web/tiles/; expires 1d; } }
SSL対応設定
# HTTPS強制設定 webserver-port: 8443 trust-client-name: true append-to-webpath: "" # Mixed Content対策 webserver-root: dynmap/
ステップ7:マーカーとカスタマイズ
マーカーAPI の活用
// プラグイン内でのマーカー追加例 MarkerAPI markerapi = DynmapAPI.getMarkerAPI(); MarkerSet set = markerapi.createMarkerSet("myset", "重要地点", null, false); set.createMarker("spawn", "スポーン地点", "world", 0, 64, 0, markerapi.getMarkerIcon("home"), false);
カスタムCSS設定
/* plugins/dynmap/web/css/custom.css */ .dynmap { background-color: #1a1a1a !important; } .leaflet-popup-content { color: #ffffff; background-color: #333333; }
高度な設定オプション
複数ワールド対応
# ワールド間リンク設定 worlds: - name: world title: "オーバーワールド" - name: world_nether title: "ネザー" protected: true - name: world_the_end title: "エンド" bigworld: true
プラグイン連携
# 他プラグインとの連携 component: - class: org.dynmap.InternalClientUpdateComponent - class: org.dynmap.ClientUpdateComponent - class: org.dynmap.regions.RegionHandler
よくあるトラブルシューティング
Q: マップが真っ白で表示されない
A: レンダリングが完了していない可能性があります。/dynmap fullrender world
コマンドでフルレンダリングを実行してください。
Q: プレイヤーの位置が更新されない
A: 設定ファイルのshowplayerfacesonmap
がfalseになっている可能性があります。trueに変更してください。
Q: サーバーが重くなった
A: renderaccelerateinterval
の値を大きく、maxchunkspertick
の値を小さくして負荷を調整してください。
Q: 外部からアクセスできない
A: ファイアウォールで8123ポートが開放されているか確認してください。
パフォーマンス監視とメンテナンス
定期メンテナンス項目
- キャッシュファイルの定期削除
- 古いタイルデータの整理
- ログファイルのローテーション
- データベースの最適化
監視すべき指標
# パフォーマンス監視設定 show-TPS: true block-on-fullrender: false parallelrendercnt: 4
おすすめのサーバーホスティングサービス
Dynmapを快適に動作させるには、十分なスペックとネットワーク帯域が必要です。
高性能サーバーが必要な場合
XServer VPS for Game
ゲーム専用に最適化されたVPSサービスで、マイクラサーバーのテンプレートが用意されています。Dynmapも簡単に構築可能で、初心者でも安心して利用できます。
- メモリ4GB~64GBまで幅広いプラン
- マイクラ専用テンプレート搭載
- 24時間365日サポート
ConoHa for GAME
GMOが提供するゲーム特化VPSサービス。マイクラサーバーの自動構築機能があり、Dynmapも数クリックで設定可能です。
- 時間課金制で無駄がない
- SSD標準搭載で高速
- 簡単マイクラサーバー構築
コスト重視の場合
さくら VPS
老舗のVPSプロバイダーで、安定性と信頼性に定評があります。技術者向けの設定が可能で、Dynmapの細かな最適化にも対応できます。
- 高い安定性と信頼性
- 豊富な設定オプション
- 24時間365日監視
KAGOYA CLOUD VPS
カゴヤ・ジャパンが提供するクラウドVPS。柔軟なスペック変更が可能で、サーバー負荷に応じてリソースを調整できます。
- 柔軟なスペック変更
- 高速SSD標準搭載
- 初期費用無料
これらのサービスなら、Dynmapのレンダリング処理に必要な計算リソースを十分に提供できます。
まとめ
Dynmapは設定が複雑ですが、一度正しく構築できれば、サーバー管理と楽しさが格段に向上します。特に大規模サーバーや建築サーバーでは必須のプラグインといえるでしょう。
初期設定では軽い負荷から始めて、サーバーの性能に合わせて徐々に高品質設定にアップグレードしていくことをお勧めします。
重要なポイント
- 段階的な設定調整でサーバー負荷をコントロール
- 定期的なメンテナンスでパフォーマンスを維持
- セキュリティ設定を忘れずに実装
- 適切なサーバースペックの選択