Windowsサーバーで何ができる?Linuxとの違いや主な用途、対応しているレンタルサーバーを比較

目次

Windowsサーバーとは?サーバーOSとクライアントOSの違い

パソコンやスマホなど操作を必要とするコンピューターには「OS(オペレーションシステム)」が不可欠です。
その中で、サーバーを操作するために設計されたOSが「サーバーOS」であり、「Windowsサーバー」とは「WindowsのサーバーOSを搭載したもの」ということになります。

パソコンにインストールされている「Windows」は、正確には「WindowsのクライアントOS」であり、操作する人が使いやすくなるよう、視認性や操作性、デザインを優先して設計されたものです。

対して、Windowsサーバーも他のサーバーOSと同様に安定性や機能性を重視して設計されており、そしてクライアントOSを搭載したパソコンのように視覚的な操作ができる(GUIでも扱える)という特徴があります。近年はWindows Admin CenterやPowerShellなどを併用して「GUI+自動化」で運用するのが一般的です。

なお、Windows Serverは長期運用向けのLTSC(長期サービスチャネル)と、コンテナー/クラウド志向の年次チャネルがあり、2026年1月時点ではLTSCの最新が「Windows Server 2025」とされています。用途(安定重視か、機能追従重視か)で選ぶのがポイントです。

レンタルサーバーの中にはWindows OSを搭載したサーバーを提供しているものもあり、用途によってはWindowsサーバーの方が適していることもあります。
例えば、Windowsを開発する「Microsoft(マイクロソフト)」製の機能(Active Directoryなど)を活用したい、あるいはWindows環境での運用が前提になりがちな業務アプリ・ツールを使いたい場合にはWindowsサーバーを選ぶ場面が出てきます。

本記事ではWindowsサーバーと他のサーバーOSにはどんな違いがあるのか、Windowsサーバーを使ってどんなことができるのかという解説に併せて、おすすめのWindowsOS搭載レンタルサーバーサービスを紹介していきます。

Windowsサーバーの特徴と、UNIXやLINUXなど他サーバーOSとの違い

サーバーOSは主に「Windows系」と「UNIX系」に分けられます。
なお、他にサーバー用OSとして普及しているOSに「Linux(リナックス)系」がありますが、UNIXの思想や設計に強い影響を受けており、運用面の考え方が近いことから「UNIX系」として説明されることが多いです。

そのため、本項ではLinux系OSもUNIX系OSに含むこととして、解説していきます。

では、「Windows系」と「UNIX系」でどんな違いがあるのか、それぞれの特徴から次のようになります。

項目Windows系UNIX系
操作性GUI(デスクトップ)での視覚的な操作が可能。PowerShell/管理ツールと併用しやすいサーバー運用はコマンド(SSH/CLI)中心が一般的。GUIも可能だが、基本は管理の自動化・テキスト操作が主流
セキュリティ初期設定のガードは厚い一方、利用者が多く攻撃対象になりやすい。更新運用・最小権限・公開範囲の設計が重要構成次第。公開サービス(Web等)で広く使われるため「安全」ではなく「適切に固める」が前提。パッケージ更新や権限設計が重要
OS単体にかかる費用Windows Serverはエディション/ライセンス体系(コアベース等)に基づく費用がかかり、利用形態によってCAL等が必要になるLinuxは多くが無償(オープンソース)。商用サポート(サブスクリプション)を付ける場合は別途費用が発生
レンタルサーバーの月額利用料Windows Serverのライセンスや提供形態の都合で、同等スペックのLinuxより高くなりやすい共用サーバーからVPS/専用まで幅広い価格帯。選択肢が多い
関連ソフトウェアIIS/.NET/ADなどWindows基盤と親和性が高い。社内向けのファイル共有や認証基盤で強いWeb/アプリ基盤の選択肢が豊富。必要なものを取捨選択して構成することが多い
サポート体制Microsoftの公式ドキュメント/サポート体系が整備されているコミュニティ情報が豊富。ディストリビューション(例:商用版)によっては公式サポートも利用可能
主に使われる用途ファイルサーバー、認証基盤(AD)、社内システムなど「管理・統制」用途で採用されやすいWebサーバー、アプリ/DB、コンテナー基盤など「インターネットサービス」用途で広く採用されやすい

簡単にまとめると、Windowsサーバーは「初心者でも扱いやすく、Microsoft系の基盤(IIS/.NET/Active Directoryなど)と親和性が高いサーバー」で、UNIX系サーバー(Linux含む)は「専門知識は必要になりがちだが、選択肢が多く、Webサービスやアプリ基盤で広く使われているサーバー」ということになります。

サーバーのOSによる違いについては、こちらの記事でも詳しく解説していますので、併せて読んでみてください。

?OS別でサーバーを比較!主な特徴や違いを解説

Windowsサーバーの主な用途・便利な使い方

他のサーバーOSよりも管理向けの用途として使われることの多いWindowsサーバーですが、管理以外にもWindows対応ソフトウェアが使用できることから、そちらを活用した用途でも使われています。

それでは、具体的にどんな使い方がされているのかを紹介していきます。

ファイルサーバーとしての利用

クライアントOSと同様に視覚的な操作が可能なことから、WindowsOSを搭載したサーバーは「ファイルサーバー」として使われることが多いです。
ファイルサーバーとは、サーバー内にさまざまなファイルを保管・共有するために構築されるものであり、UNIX系OSでも構築することは可能ですが、WindowsサーバーはWindows端末との親和性が高く、共有・権限管理を含めて運用設計しやすい点が強みです。

また、運用では「パッチ適用(Windows Updateの運用)」「アクセス権限の最小化」「外部公開を最小限にする」など、基本のセキュリティ対策をセットで行うことが重要です。

そして、UNIX系OSは低スペックのサーバーマシンでも稼働することから、ファイルサーバーとして用いると転送速度や同時アクセス数が少ない場合があるものの、Windowsサーバーは用途に合わせたスペックを確保しやすく、安定かつ大人数の利用に向いています(ただし、その分コストは上がりやすいです)。

社内でデータを共有保管したり、利用もファイルサーバーを介したりするのであれば、ファイルサーバーにはWindows系OSを用いることをおすすめします。

PCアカウントの一元管理

Windows系OSの機能のひとつに「Active Directory(アクティブ・ディレクトリ)」というものがあり、こちらではWindowsクライアントOSを搭載したパソコンのアカウントやプリンターなどの接続機器をまとめて管理することが可能です。

Active Directoryを使用しない場合、パソコンのアカウントを管理するにはそれぞれの機器を直接操作する必要があり、非常に手間がかかります。

しかし、Windowsサーバーを介するようにしていれば、それぞれのアカウントをサーバー側から設定することができ、一気に作業を行えます。

他にもアクセス権限の設定もできるため、役職ごとに閲覧できるフォルダを分けたりすることもできます。

FXの自動売買マシンとして

FXのトレードで用いられることが多い「MetaTrader(MT4/MT5)」は、デスクトップ版でEA(自動売買)を常時稼働させる運用ではWindows環境が前提になりがちです。
自分で所有するパソコンでも利用できるものの、相場監視と売買を安定して継続するには、端末を常時稼働させる必要があり、停電や回線断、再起動などの影響も受けやすくなります。

そのことから、常時稼働が前提であるWindowsサーバー(Windows VPS)にMTを導入して、自動売買マシンにするといった使い方もできます。

ただし、サービスとして「VPS」を利用しなければいけません。
同じWindowsサーバーでも、共用サーバーではソフトのインストールができなかったり、リモートデスクトップ機能が利用できなかったりすることが多いので、基本的にはVPSを利用することになります。

また、リモートデスクトップの利用条件はサービスにより異なります。プランに含まれる場合もあれば、別途ライセンス(RDS関連)が必要になる場合もあるため、利用前に提供条件を確認しておいてください。

なお、MTについてですが、現在でもEAやインジケーター資産が豊富な「MT4」と、後継の「MT5」の両方が利用されています。サービスによっては初期インストール済み、あるいは利用者自身でインストールが必要など差がありますので、注意してください。

Windowsサーバーが使えるレンタルサーバー比較

レンタルサーバーの多くの基本サービスではUNIX系OSを取り扱っていることが多く、Windows系OSのサーバーを使う場合は専用プランやVPSを利用するか、Windowsサーバーに特化したサービスを選ぶことになります。

Windows系OSのVPSを提供しているサービスもしくはWindows系OSの共用サーバーなど各種サービスを提供している各事業者の中でおすすめなのは、「Winserver(ウィンサーバー)」「お名前.comデスクトップクラウド」「KAGOYA CLOUD VPS」の3つになります。

「Winserver」はWindows系OSに特化したサービスであり、共用サーバー(Windows Server環境)やWindows VPSなど用途に合わせて選べます。共用サーバーは月額が抑えめで、Windows環境で手軽にWebサイト運用を始めたい場合にも選択肢になります。

「お名前.comデスクトップクラウド」はVPS形態のサービスで、FX用途を強く意識した設計になっています。
「KAGOYA CLOUD VPS」は日額課金(上限付き)を採用しており、短期利用や検証にも使いやすいのが特徴です。一方でWindows Server利用時は、RDS(リモートデスクトップ)SALなどが別途必要になるケースがあるため、必要ライセンスを含めてコストを見積もることが大切です。

何を目的としてWindowsサーバーを利用するかを踏まえたうえで、上記3つのサービスいずれかを選ぶのが良いでしょう。

Winserver(ウィンサーバー)


初期費用月額費用ストレージ容量
1,100円440円~30GB~

初期費用・月額費用・容量は共用サーバー(SHARE23-A)最安プランの目安

Windows系OSのサービスに特化。共用サーバーからVPSまで選べる

Windows系OSのサービスに特化して展開するレンタルサーバーサービスです。共用サーバーでは「簡単インストール」などが用意されており、WordPressなどのCMSを使った運用もしやすい構成になっています。
Windows VPSも提供しているため、Active Directory構築や業務アプリの検証など、より自由度が必要な用途にも対応できます(VPSの料金・スペックはプランにより異なります)。

料金・プランの詳細(公式サイトへ)

お名前.comデスクトップクラウド


初期費用月額費用SSD容量
無料2,640円~30GB

初期費用は無料。月額・SSD容量は最安プラン(メモリ2GB)の目安

FX用途を意識したWindows系OSのVPS

FX用途を意識したVPSサービスで、Windows Server環境を前提にリモートデスクトップで操作する運用を想定しやすい構成です。
プランや提供条件は変更されることがあるため、利用前に「OSバージョン」「同時接続」「必要ライセンス」「回線・リージョン」などを確認しておくと安心です。

料金・プランの詳細(公式サイトへ)

KAGOYA CLOUD VPS


kagoyacloud
初期費用月額上限ストレージ容量
無料2,420円NVMe SSD 200GB

Windows Server(2コア/3GB)プランの例。日額課金+月額上限のため、短期利用にも向きます

日額課金(上限付き)で検証・短期運用もしやすいVPS

自社データセンターで提供されるVPSサービスで、日額課金(上限付き)を採用しているのが特徴です。
Windows Serverでは複数のOSテンプレートが選べる一方、リモートデスクトップの利用人数に応じてRDS(SAL)などが別途必要になる場合があるため、想定ユーザー数を含めてコストを確認しておくと安心です。設定周りを自分で行う場面もあるため、経験者向けの側面もあります。

料金・プランの詳細(公式サイトへ)

Windowsサーバーにはより適した用途がある

例えば、ゲーム用マルチサーバーの構築やWebサイトの運営などはどちらでも可能だったりと、Linux系OSのサーバーでもWindows系OSのサーバーでも、基本的にできることは似通っています。

しかし、Active Directoryによるアカウント一元管理や、Windows基盤(IIS/.NETなど)と密接に結びついた用途は、Windowsサーバーが選ばれやすい代表例です。
また、データの管理や共有、使いやすさの面ではWindows系OSで使用できる機能や運用ノウハウが揃っており、無理にLinux系OSで同等の運用設計を組むよりも現実的な場合があります。

Windowsサーバーにはより適した用途があるので、それぞれのOSが持つ特徴を理解しつつ、目的に併せて選ぶようにしてください。

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