【2025年11月最新】マイクラ Quilt サーバー構築ガイド|軽量MOD環境を安定運用する完全手順

目次

冒頭の直接回答

Quiltサーバーは、Fabric互換の軽量Modローダー「Quilt Loader」を使ってマイクラJava版にMOD環境を構築するマルチサーバーです。この記事では、最新1.21.x+Java 21前提で、Windows/VPSのどちらでもQuiltサーバーを立ててMOD導入・最適化・レンタルサーバー選びまで行動完結できる手順をまとめて解説します。

要点

  • Quiltサーバーの特徴とFabric・Forgeとの違い、向いている遊び方を整理
  • 自宅PC・VPSでのQuiltサーバー構築手順(GUI/CLI)とMOD導入方法を具体的に解説
  • パフォーマンス最適化と、Quilt向けに使いやすいレンタルサーバー5社の比較ポイントを紹介

Quiltサーバーとは?Fabricとの違いと導入するべき人

Quiltは、軽量MODローダーFabricをフォークして改良を加えた新しめのプロジェクトで、Fabric向けMODの多くを動かしつつ追加機能やAPIを提供することを目指しています。サーバー側では「Quilt Loader」と「Quilted Fabric API / Quilt Standard Libraries(QFAPI/QSL)」を導入してMOD環境を構成します。(QuiltMC)

Quiltサーバーの概要

Quiltサーバーは、バニラサーバーに代わってQuilt Loaderをサーバー本体として使い、modsフォルダにMODを追加していく構成です。
多くのFabric向けMODがそのまま動くため、Fabricベースの軽量MOD環境をそのままQuiltに移行しやすいのが特徴です。
一方で、Quilt公式も「現在ベータ段階」であることを明言しており、最新要素を求める代わりに多少の不具合リスクは受け入れる前提になります。(QuiltMC)

Fabric・Forgeとの違い

  • Forge
    • 対応MOD数が非常に多く、大型コンテンツ系MODに強いが、サーバー負荷は高めになりやすい。
  • Fabric
    • 軽量で更新が早く、最適化系や軽量クライアント向けMODが豊富。
  • Quilt
    • Fabric互換を維持しつつ、自前のAPI(QFAPI/QSL)で拡張性や開発体験の向上を狙った新興プロジェクト。MOD開発者・中級以上のプレイヤー向けの選択肢といえる。(ロリポップ! for Gamers)

Quiltサーバーが向いているプレイヤー像

  • Fabricベースの軽量MOD環境を使っている、または使いたい
  • 友人向け小~中規模サーバーで、軽さと最新版対応を重視したい
  • 将来的に自作MODやカスタム機能も試してみたい
  • ベータ段階のModローダーでも、多少のトラブルシュートを楽しめる中級者以上

Quiltサーバー構築の前提条件と必要スペック

Quiltサーバー構築は、バニラサーバーに比べて「Javaのバージョン」と「メモリ割り当て」がシビアになります。先にここを押さえておくと、後のトラブルをかなり減らせます。

対応バージョンとJava 21の必須化

Minecraft Java版1.21系では、公式にJava 21が必須とされています。(Fabric Documentation)
そのため、1.21.xでQuiltサーバーを建てるならJava 21ランタイムがインストールされていることが前提です。

  • まだJava 21を入れていない場合は、
    • OpenJDK系ディストリビューション(例:Eclipse AdoptiumのTemurin 21)などからインストールしておくと安定します。(Minecraft.net)

また、2025年10月7日公開のJava Edition 1.21.10ではサーバーの安定性に関わる不具合も修正されているため、サーバー本体もできるだけ1.21.10など最新パッチに揃えるのがおすすめです。(Minecraft.net)

サーバー用PC・VPSのスペック目安

Quilt+軽量MOD前提での、ざっくり目安は以下の通りです(いずれもJava 21前提)。

  • 2〜4人/軽量MOD中心:メモリ4GB(うちサーバーに2〜3GB割り当て)
  • 5〜10人/中量級MODパック:メモリ8GB(サーバーに4〜6GB)
  • 10人以上/大型MODパック:メモリ16GB以上推奨、専用VPSやゲーム向けサーバー推奨

CPUは最新世代の2コア以上(VPSなら2vCPU以上)が望ましく、SSD/NVMeストレージの方がチャンク読み込みで有利です。

準備しておくファイルと情報

  • Java 21の実行環境(javaコマンドが通っていること)
  • マイクラJava版のバージョン(例:1.21.10)
  • Quiltインストーラ(Universal版 .jar
  • Quilt Loader対応MOD(必要であればQFAPI/QSLのバンドル)
  • グローバルIPまたはVPSサーバーのアドレス、ポート開放の可否

WindowsでのQuiltサーバー構築手順(GUIインストーラ)

ここでは、自宅Windows PCで「Quiltインストーラ」を使ってサーバーを建てる流れを解説します。基本はバニラサーバーと近いですが、インストーラでQuilt Loaderを導入する点が異なります。

Quiltインストーラのダウンロードと実行

  1. Quilt公式のServer Installページを開く
    • Quilt公式サイトの「Install → Server」ページから、最新のQuiltインストーラ(Universal .jar)をダウンロードします。(QuiltMC)
    • 例)quilt-installer-x.x.x.jar のようなファイル名。
  2. サーバー用フォルダを作成
    • 例:C:\Minecraft\QuiltServer のようなフォルダを新規作成。
    • ダウンロードしたインストーラをこのフォルダに移動しておきます。
  3. インストーラをGUIで実行
    • quilt-installer-x.x.x.jar をダブルクリックして起動。
    • 「Server」タブを選び、
      • Minecraft Version:1.21.10 など
      • Install Location:先ほどのフォルダ
        を指定し、「Install」をクリック。
  4. quilt-server-launch.jar の生成を確認
    • インストール完了後、フォルダ内に quilt-server-launch.jar とバニラサーバーjar、libraries フォルダなどが生成されます。

EULA同意と初回起動

  1. EULAファイルの編集
    • 一度 quilt-server-launch.jar を実行すると、eula.txt が生成されます。
    • eula=falseeula=true に書き換え保存します。
  2. メモリ割り当て付き起動用バッチを用意
    • 同じフォルダに start.bat を作り、以下のように記述します(メモリ4GB割り当て例):
@echo off
java -Xmx4G -Xms2G -jar quilt-server-launch.jar nogui
pause
  1. start.bat を実行してサーバー起動
    • コンソールに「Done (x.xx)! For help, type “help”」と出れば起動成功です。

ポート開放とLAN内/インターネットからの接続

  • LAN内からのみ遊ぶ場合
    • 接続するPCで「マルチプレイ → ダイレクト接続」に サーバーPCのローカルIP:25565 を入力します。
  • インターネット越しに遊ぶ場合
    • ルーターでTCP 25565番ポートをサーバーPCに向けて開放します。
    • グローバルIPが変動する場合は、ダイナミックDNSの利用も検討しましょう。

動画で確認したい人向け:MODサーバー構築の日本語解説

Quilt固有ではないものの、基本的なMODサーバー構築の流れを把握するには日本語動画も有用です。

レンタルサーバー向けの解説ですが、「サーバー構築の全体像」を掴むのに役立ちます。


VPS・レンタルサーバーでのQuiltサーバー構築(CLI)

自宅PCを常時起動したくない場合や、より安定した回線・電源を使いたい場合はVPSやゲーム向けレンタルサーバーでQuiltサーバーを動かすのがおすすめです。

Linux環境にQuiltサーバーをインストールする流れ

ここではUbuntu系VPSを例に、Quilt公式が案内しているCLIインストールの流れを整理します。(QuiltMC)

  1. 必要パッケージの導入(例:Ubuntu)
sudo apt update
sudo apt install -y openjdk-21-jre-headless screen
  1. 作業ディレクトリ作成
mkdir -p ~/quilt-server
cd ~/quilt-server
  1. Quiltインストーラのダウンロード
wget https://example.com/path/to/quilt-installer.jar -O quilt-installer.jar

(実際にはQuilt公式のServer Installページに記載されたURLを使用し、ファイル名に合わせてコマンドを調整してください)(QuiltMC)

  1. インストーラでサーバー構築
java -jar quilt-installer.jar install server 1.21.10 --download-server
  • 1.21.10 は使いたいバージョンに合わせて変更
  1. 初回起動とEULA同意
java -jar quilt-server-launch.jar nogui
  • eula.txt が生成されたら eula=true に修正し、再度起動します。

サーバー起動用シェルスクリプトの例

#!/bin/bash
cd /home/ubuntu/quilt-server
java -Xmx4G -Xms2G -jar quilt-server-launch.jar nogui
  • 例として /home/ubuntu/quilt-server に配置。
  • chmod +x start.sh で実行権限を付与します。
  • screentmux と組み合わせると、ログアウト後もサーバーを動かせます。

自動起動設定のイメージ(systemd)

systemd対応ディストリなら、次のようなユニットファイルを作成するとサーバー自動起動が行えます。

[Unit]
Description=Minecraft Quilt Server
After=network.target

[Service]
WorkingDirectory=/home/ubuntu/quilt-server
ExecStart=/usr/bin/java -Xmx4G -Xms2G -jar quilt-server-launch.jar nogui
Restart=on-failure
User=ubuntu

[Install]
WantedBy=multi-user.target
  • /etc/systemd/system/quilt-server.service として保存し、
    • sudo systemctl enable --now quilt-server.service
      で登録・起動します。

レンタルサーバー各社が提供する「Minecraftテンプレート」からバニラサーバーを建て、その上で手動でQuilt Loaderを導入する形も一般的です。(さくらのマニュアル)


MOD導入とクライアント側の設定

Quiltサーバーは、サーバー側とクライアント側で同一のMod構成を揃えることが基本原則です。このセクションでは、QFAPI/QSLを含めたMOD導入の流れを整理します。

Quilted Fabric API / QSLの導入

多くのFabric向けMODをQuiltで動かすには、Quilted Fabric API / Quilt Standard Libraries(QFAPI/QSL) を導入するのがほぼ必須です。(QuiltMC)

  1. Mod配布サイト(CurseForgeやModrinth)で「Quilted Fabric API」「Quilt Standard Libraries」を検索。
  2. サーバー側 mods フォルダに、対応バージョンの .jar を配置。
  3. クライアント側にも同じファイルを mods フォルダへ入れる。

これで「Fabric用前提MOD+プレイしたいMOD」の多くがQuilt環境でも動作するようになります。ただし、全てのFabric MODがQuiltで動くわけではないため、各MODページで「Quilt対応」の記載を必ず確認してください。(ロリポップ! for Gamers)

MOD導入とバージョン合わせの注意点

  • Minecraft本体・Quilt Loader・MODのバージョンを揃える
    • 例:Minecraft 1.21.10 + 対応するQuilt Loader + 1.21.10対応MOD
  • サーバーとクライアントでMOD構成を揃える
    • 片方だけに入っているMODがあると接続エラーの原因になります。
  • 最初はMODを少数から試す
    • 大量導入は、安定動作が確認できてからにするとトラブルが減ります。

Quiltサーバーのパフォーマンス最適化と最新動向

Quilt自体は軽量ローダーですが、設定やMOD選び次第で快適さは大きく変わります。ここでは、設定面と2025年時点の最新動向を簡潔にまとめます。

基本設定でできる軽量化

server.properties で調整できる項目だけでも、体感は大きく変わります。

  • view-distance:6〜8程度に抑えるとチャンク読み込み負荷が軽くなる
  • simulation-distance:プレイヤー周辺の更新距離。特に人数が多いサーバーでは6前後まで下げる
  • max-tick-time:明らかなフリーズがない限りデフォルトのままが無難
  • spawn-protection:建築エリアを保護したい場合のみ調整

また、エンティティ数が膨らみやすいモブファームや自動施設は、定期的な掃除や制限をかけると大幅に負荷を抑えられます。

最適化MOD導入の考え方

Quilt環境でも、Fabric向けの最適化MODの多くが利用可能です(QFAPI/QSL導入前提)。

  • クライアント側:Sodium系、Iris、Dynamic FPSなど
  • サーバー側:Lithium系、Starlightなど(対応状況を要確認)

ただし、MOD間の競合や挙動の変化も生じるため、重要データのワールドでは必ずバックアップを取ってから導入するのが鉄則です。

2025年以降のMod開発環境の変化

Mojangは2025年10月に、Minecraft Java版のクライアントとサーバーから難読化を段階的に撤廃し、開発者向けのソースコード利用を容易にする方針を発表しています。(GamesRadar+)

これにより、今後は

  • ModローダーやMODの更新速度がさらに上がる
  • Quiltのような新興ローダーでも、いっそう積極的な機能追加が期待できる

といった変化が見込まれます。長期運用サーバーを作るなら、こうした動向も踏まえてバージョンアップ計画を立てておくと安心です。


自宅PC/VPS/専用ゲームサーバーの比較表

用途別の選び方

Quiltサーバーをどこで動かすかによって、コスト・安定性・手間が大きく変わります。ざっくり比較すると次のようになります。

方式特徴おすすめ人数の目安コスト目安(概算)メリット注意点
自宅PC(Windows等)手元のPCをそのままサーバー化〜4人追加コストほぼ0円導入コストが安い/すぐ試せる常時起動が必要/回線&電源トラブルに弱い
汎用VPS自由度の高い仮想サーバー上に手動構築4〜10人月額数百〜数千円カスタマイズ性が高い/Web等と併用しやすい初期設定にLinux知識が必要
ゲーム専用レンタル鯖Minecraft向けに最適化されたゲーム用VPS・専用鯖4〜20人以上月額数百〜数千円(プラン次第)テンプレートや管理ツールで構築が簡単プランによってはMOD構成に制限があることも

Quiltサーバー初心者で「まずは友達と安定して遊びたい」なら、ゲーム専用レンタルサーバーを選び、その上にQuiltを載せる構成が扱いやすいケースが多いです。(ConoHa)


Quilt向けレンタルサーバーの例(5社)

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